2018年8月30日に日本証券アナリスト協会で開催された、藤久株式会社2018年6月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。

スピーカー:藤久株式会社 代表取締役社長 後藤薫徳 氏 
藤久株式会社 取締役/総務部・人事部担当 樹神雄二 氏

2018年6月期 損益計算書概要

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後藤薫徳氏:みなさま、おはようございます。藤久株式会社の代表取締役社長、後藤薫徳(ごとうしげのり)でございます。本日はお忙しい中、弊社IRミーティングにご出席をたまわり、誠にありがとうございます。

本日は、当社の業績概要、そして中期経営計画の考え方について説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

ここから、総務部・人事部担当の樹神(こたま)が説明させていただきます。

樹神雄二氏:樹神が説明させていただきます。

まず初めに、当期の業績から説明させていただきます。売上高は201億7,000万円、前年同期比5.7パーセント減。売上総利益は123億1,600万円、前年同期比7.2パーセント減となりました。

販管費及び一般管理費につきましては、効率的な使用に努めまして、前年同期比1.4パーセント減の130億8,800万円となりました。しかし、残念ながら売上総利益の減少分を補うことまではできず、前年同期は400万円の営業損失でしたが、(2018年6月期は)営業損失が7億7,200万円となりました。経常損失は7億6,200万円。なお、前年同期(の経常利益)は500万円となっています。

また、減損損失3億7,500万円などを特別損失に計上したことなどから、当期純損失は15億4,000万円。前年同期は5億2,000万円の当期純損失でしたが、このような結果となりました。

2018年6月期 業績概要①

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このグラフにつきましては、売上高・営業利益の直近5期の推移でございます。売上高は3期連続の減収となり、営業損失の計上は2期連続となっています。

2018年6月期 業績概要②

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経常利益・当期純利益の直近5期の推移につきましては、経常損失は上場以来初めての計上となっています。当期純損失の計上は、誠に遺憾ながら3期連続となりました。

2018年6月期 業績概要③

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このグラフは、売上高の減少要因を商品の分類別に示したグラフでございます。当期(2018年6月期)におきましては、市場をリードできるヒット商品が残念ながらなく、すべての商品分類が前期(2017年6月期)を下回る残念な結果になっています。売上高全体を押し下げる結果となりました。

2018年6月期末 貸借対照表概要

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次に、貸借対照表の概要です。資産の部では、流動資産が前事業年度末比で13億2,200万円減少いたしました。その主な要因は、現預金の減少が15億4,600万円です。負債・純資産の部では、繰越利益剰余金が15億8,600万円の減少となりました。

2018年6月期末 キャッシュフロー

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次は、キャッシュフローの状況です。営業キャッシュフローは、税引前当期純損失11億6,800万円を計上していますので、9億9,400万円のマイナスとなってしまいました。現金および現金同等物の期末残高は、30億9,300万円です。

1.中期経営計画の基本方針

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引き続きまして、2019年6月期以降の業績予想について、概要を説明させていただきます。

まず、中期経営計画の基本方針についてです。弊社は2018年1月に立ち上げました「デザインの木プロジェクト」の提言に基づきまして、2018年7月より、役員の担当替えを含む大幅な組織再編、出退店政策の見直し、戦略推進プロセスの仕組み化など、構造改革に取り組んでいます。

これらの政策を徹底的に推進し、新たに「お客様が心豊かなくらしを実現できるよう、『作る喜び』『贈る喜び』と共に、つねに新たな価値をお届けし、地域でいちばん愛されるお店を目指します。」というビジョンを制作しました。

これを実現するために、当社の強みである、現場力・スケールメリット・情報力を生かした全社戦略を、全役職員で共有して邁進することで、会社の収益力を回復させ、業績の向上を図ってまいりたいと思っています。

2.重点施策 ①組織再編

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次に、重点政策の内容でございます。

まずは組織再編でございます。店舗販売部門におきましては、情報共有化と、責任と権限の明確化を図り、店舗管理組織のシンプル化を推し進めます。これにより、店舗スタッフが売ることに専念できる体制を構築いたします。

また、運営部と商品部の双方に存在していた販売商品戦略を担うスタッフを、商品部に販売戦略課に集約することで、販売戦略の企画から商品企画、販促告知、店舗におけるビジュアルマーチャンダイジングまで一貫して行える体制とし、より効果的な販売戦略を立案してまいります。

さらに、通販部内には営業課を新設し、出張講習会、介護レクリエーション、ならびにBtoBの分野で販路の拡大に努めてまいるつもりです。

2.重点施策 ②出退店政策の見直し ③戦略推進プロセスの仕組み化

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次に、出退店政策の見直しでございます。

新規出店については、営業利益が確実に見込まれる条件の店舗を厳選して、出店してまいります。一方、退店につきましては、営業キャッシュフローの改善実効性が低い店舗は、積極的に退店いたします。これにより、足元の店舗数は純減となることを予定しています。

次に、戦略推進プロセスの仕組み化でございます。弊社はここ数年、小型店舗の展開や各種教室の集中的展開などの戦略に、積極的に取り組んでまいりました。しかしながら、その展開スピードを重視するあまり、検証が十分でないまま展開を続け、損失発生となったケースもございました。今後は戦略推進のプロセスを大切にし、PDCAを回して、成功確率を向上させる経営体質に変革してまいりたいと思っています。

2.重点施策 ④オムニチャネルの推進

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弊社では2018年6月期より、オムニチャネルの構築に取り組んでまいりました。今後の弊社戦略の基幹となるオムニチャネルの第1ステップとして稼働しました、「トーカイ グループ アプリ」により、店舗とECの融合を推し進め、お客さまの利便性アップ、および信頼性の向上を図るとともに、効率的な販売促進策に取り組んでまいります。

なお、「トーカイ グループ アプリ」の、2018年5月30日から6月30日までの1ヶ月間のダウンロード数は、約8万件となっています。

3.数値目標

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最後に数値目標でございます。

弊社では、以上の戦略を着実に実施してまいりますが、2019年6月期は構造改革の初年度であり、政策効果も十分に表れないことが予想されます。よって業績は、売上高199億5,400万円、営業損失5億5,000万円、経常損失5億4,000万円となることを見込んでいます。2020年6月期は、売上高209億5,400万円、営業利益1,600万円、経常利益2,600万円と、わずかですけれども黒字転換をする見込みでございます。

2021年6月期には、売上高219億5,400万円、営業利益5億7,400万円、経常利益5億8,400万円を達成する計画であります。

以上、当期(2018年6月期)業績の結果と、中期経営計画の概要についてご説明申し上げました。

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