2. 【老齢年金】2024年度は2.7%増額も、物価の上昇には追い付けず
公的年金は、物価や賃金の変動を考慮して毎年見直しが行われます。
2024年度は物価上昇を反映して、前年度より2.7%のプラス改定が行われました。
これは2年連続の引き上げですが、昨今の急激な物価上昇には追いついておらず、実質的には年金の価値が目減りしているのが現状です。
では、年金額を詳しく見ていきましょう。
2.1 2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)
- 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
- 昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円)
- 厚生年金※:23万483円(+6001円)
※これは、平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取る「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」の合計額です。
公的年金だけで物価上昇に対応するのは難しいため、自助努力で「老後の資産を作っていく」姿勢が求められています。
NISAやiDeCoなどの投資制度を活用することも有効です。自分の将来の生活を安定させるため、早めの資産形成などを検討してみてもいいかもしれません。