子どもが病気やケガをしたりすると、母親はとても心配になりますよね。スマホで病気について検索したり、少しでも様子が変われば、病院へ行くべきか何度も悩むもの。そんな様子を見て、夫や祖父母から「心配し過ぎ」と言われたことはありませんか。

そう言われると自分が間違っていたり、過保護や神経質と言われたように思え、相手に意見を合わせてしまうこともあるでしょう。しかしママだからこそ心配するものですし、ママが心配して取った行動で子どもが助かったということもあります。そこで、周囲から心配し過ぎと言われても、自分の意見を貫き通すための考え方をご紹介します。

「これくらい大丈夫」の基準は人によって異なる

世代、立場、性別が違えば、「これくらい大丈夫」の基準は大きく異なるものです。7歳、3歳、1歳の子を子育て中の筆者も、何度も「心配し過ぎ」と言われてきました。その都度自分の考えを貫き通すべきか、それともまだ新米ママだから相手のほうが正しいのか、悩んでは葛藤してきました。

義両親から「これくらい大丈夫よ」と言われ、軽度では済みましたが子どもがアレルギー症状を発症したこともあります。この件以降、アレルギーに関しては自分の意見を貫き通すと決めています。新しい病気や、まだ全て解明されていないことは、自分たちの意見を貫き通すべきだと学びました。

一方で、39度以上の熱が出ても、「疲れが出たのかな」と言われることもあります。筆者の感覚としては38度台なら普通の風邪、39度以上だと熱が長引くと思うのですが、そこにも世代差は出ます。他のことでも親世代と祖父母世代、母親と父親、男性と女性では、「これくらい大丈夫」の基準がバラバラ。誰のどの意見を選択するか、悩むところでしょう。

「心配し過ぎ」と言われるくらいで合格

「心配し過ぎ」と何度も言われることで、筆者は度々ショックを受けてきました。観察すると筆者や義母など女性の方が心配し、夫や義父など男性は心配されることを嫌がる傾向があります。危険を指摘すると、「これくらい大丈夫だから!」と男性側に強めの口調で返されることもあるのです。

この話を実母にしたところ、「母親が心配しないで、一体誰が心配するの?」と返され、ハッとしました。子どものことを母親が心配するのは当たり前のことですし、母親が一番心配しなければ、他に誰が心配するのでしょうか。

主に育児をする母親が一番子どもの体調を知っていますし、日常的に育児をする中でヒヤッとした出来事も一番経験しています。一方で、父親が子どもを見るのは休みの日くらいの家庭が多いでしょう。祖父母世代は経験者といっても、20〜30年前のこと。乳幼児期は短く、さらに記憶がないですし、知識もその頃とは変わっています。

今では筆者も、母親が一番心配するのは当たり前で、「子どものことを一番知っているのは自分だから『心配し過ぎ』と言われるくらいで合格」と思っています。

男が緩め、女が固める

さて、自分ではそうと心に決めても、夫や祖父母などは「心配し過ぎ」と口にすることをやめません。嫌そうにされたり、強い口調で言い返されると、気持ちも落ち込むものですよね。

上記でも述べましたが、一般的に男性の方があまり心配をせず、女性の方が心配をする傾向があります。これはそれぞれ必要な役割であると言えるでしょう。危険なことばかりしていたら怪我や病気などがありますし、逆に心配ばかりしていれば何もできないものです。

男性的な視点も、女性的な視点も、育児をする上では必要です。「それぞれの役割をこなしている」という視点でみると、気持ちも変わってきます。女性が心配をすることも、男性が冒険をすることも必要という考えでいると、気持ちも楽になってくるでしょう。

宮野 茉莉子