「業務スーパー」運営の神戸物産は「10倍株」

「10倍株」研究シリーズ

シリーズでお伝えしている「10倍株」研究。今回は「業務スーパー」でおなじみの神戸物産について同社の有価証券報告書をもとに事業内容や業績実績、また株価の動きについてみていきましょう。

10倍株とは何か

「10倍株」とは聞きなれないなと思われる方もいると思います。まずは「10倍株」についての説明から始めましょう。

「10倍株」とはそのままズバリ、株価が10倍になる銘柄のことを指します。「10倍株」は英語では「テンバガー」とも呼ばれます。

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「10倍株」は、投資した株式の株価が10倍にもなるわけですから、アマチュア投資家である個人投資家のみならずプロ投資家である投資信託を運用するファンドマネージャーやヘッジファンドなどの機関投資家も常に探し求める株式投資最大の醍醐味といえます。

では、「10倍株」の事業内容や「10倍株」が生まれる背景についてみていきましょう。

神戸物産について

神戸物産は「業務スーパー事業」として、業務用食材等の製造、卸売及び小売業を展開しています。また、「業務スーパー」店舗をFC(フランチャイズ)方式で展開しています。

「神戸クック事業」は、中食、外食市場の開拓を企画し、「神戸クック・ワールドビュッフェ」、「Green's K」、「Green's K 鉄板ビュッフェ」をFC展開をしています。

また、その他にも「クックイノベンチャー事業」では外食チェーン店の展開、「エコ再生エネルギー事業」など行っています。

神戸物産の業績は過去5年でどうなったのか

神戸物産の業績についてみてみましょう。

2013年10月期から2017年10月期の過去5年について振り返ります。

まず、売上高ですが、2013年10月期に1794億円であったものが、2017年10月期には2515億円にまで拡大しています。その間も増収傾向となっています。

経常利益ですが、2013年10月期に40億円であったものが、2017年10月期には157億円にまで拡大しています。実に4倍近くにまで利益が拡大しています。経常利益も過去5年で増益傾向となっています。

親会社株主に帰属する当期純利益は2013年10月期に29億円であったものが、2017年10月期には83億円となっています。2014年10月期に一時的に対前年度比で減益がありましたが、その後は増益傾向となっています。

神戸物産の株価は過去5年でどうなったのか

ここまで株価をけん引する業績についてみてきましたが、ここでは株価についてみていきましょう。

2013年10月期には500円台であった株価が、現時点では5210円(2018年8月17日終値)ということで、同社は現在の株価でも概ね10倍株といえます。

過去を振り返ってみると、株価が本格的に上昇したのが、2014年に入ってから。そして2015年には一時的に大きく株価が上昇し、その後は2000円台にまで下落。その後再び反発するというような動きをしています。

株初心者が次なる10倍株をいかに探すのか

株式投資は株初心者にとっては「難しそう」「分かりにくい」「とっつきにくい」「はじめるまでの勉強が相当程度必要そう」などの意見がありますが、超過収益を手にするために必要なことは意外にシンプルかもしれません。

ここまで見てきたように、10倍株といえども、業績拡大とともに株価は大きく上昇していることが分かります。業績の拡大ペース、たとえば経常利益が過去5年で約4倍に対して、株価は約10倍と、株価の上昇ペースが大きいことが分かります。これは専門的に言うと「バリュエーションにおけるマルチプルの拡大」ともいえる現象です。

業績拡大期待ととともに、株式市場では過去の実績をもとにさらに大きな期待をしがちです。そうした株式市場における「期待のインフレーション」とも呼べる局面を上手に捉えると上手な株式投資ができるかもしれません。

青山 諭志

ニュースレター

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慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット動向、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用動向を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。