シリーズでお伝えしている「公務員年収給与研究シリーズ」。今回は神奈川県職員についてのデータ解説です。都道府県の公務員といえば子どもにも人気のある職業です。最新の総務省の資料である「平成29年地方公務員給与実態調査結果等の概要」の給料構成(※1)をもと算出した年間給料や職員数について見ていきましょう。

神奈川県の全職員の平均給料はいくらか

神奈川県の全職種の職員数は7万4393人と7万人を超えています。また平均年齢は41.2歳と40歳を若干超えています。

今回の総務省の資料をもとに当編集部で算出した神奈川県の全職員の平均年間給料は696.3万円。平均年間給料で700万円を若干下回っています。

神奈川県の一般行政職の平均給料はいくらか

また、神奈川県の一般行政職(※2)の職員数は9417名と1万人を若干下回っています。また平均年齢は42.9歳と40歳を超え、全職種の平均年齢よりも若干高くなっています。

同総務省の資料をもとに同様に算出した神奈川県の一般行政職の平均年間給料は696.0万円。こちらも平均年間給料で700万円を若干下回っています。

神奈川県と東京都職員で平均給料を比べるとどうか

「東京都職員の給料はいくらか」でみると、東京都の全職種の平均給料は734.0万円。また、東京都の一般行政職の平均給料は716.6万円。

こうしてみると、隣接する東京都と神奈川県ですが、全職種では約40万円、一般行政職では20万円程度、東京都職員の給料は神奈川県を上回っています。

また、職員数についてみると、東京都の全職種の職員数が約17万人であるのに対して、神奈川県は7.4万人ですから、神奈川県は東京都の半分以下の規模ということが変わります。

【ご参考※1:都道府県職員の給料構成とは】

まず、はじめに都道府県の公務員の給与構成について整理しましょう。大きくは「月額支給される給料及び手当」と「年額支給手当」の2つに分かれます。これは多くのビジネスパーソンと同じかもしれません。

月額支給される給料及び手当については以下の通りです。

  • 給料
  • 扶養手当
  • 地域手当
  • 通勤手当
  • 特殊勤務手当
  • 管理職手当
  • 時間外勤務手当
  • その他手当

年額支給手当については以下の通りです。

  • 寒冷地手当
  • 期末手当
  • 勤勉手当

【ご参考※2:一般行政職とは】

一般行政職とは聞きなれませんが、総務省資料をもとに整理しておきます。全職種として、以下に示すように様々な「職」があります。

  • 一般行政職
  • 税務職
  • 海事職(一)
  • 海事職(二)
  • 研究職
  • 医師・歯科医師職
  • 薬剤師・医療技術職
  • 看護・保健職
  • 福祉職
  • 消防織
  • 企業職
  • 技能労務職
  • 第一号任期付研究員
  • 第二号任期付研究員
  • 特定任期付職員
  • 大学(短大)教育職
  • 高等(特別支援・各種)学校教育職
  • 小・中学校(幼稚園)教育職
  • 高等専門学校教育職
  • その他の教育職
  • 警察職

「一般行政職」は上記の「税務職」から「警察職」のいずれにも該当しない職務とされています。

LIMO編集部