3. 加給年金の対象者と支給要件とは
次に、加給年金について確認しましょう。
加給年金は、65歳以上の年金受給者で厚生年金に20年間以上加入している人が、65歳未満の配偶者か18歳以下の子どもを扶養している場合に原則受け取れる年金です。
通常の年金受給額に、支給額が加算されます。
4. 加給年金の給付額はいくらか
加給年金の給付額は、扶養する配偶者や子どもの数によって異なります。
日本年金機構「加給年金額と振替加算」によると、加給年金給付額は以下のとおりです。
4.1 加給年金の給付額
対象者 加給年金額 年齢制限
- 配偶者 年間23万4800円 65歳未満であること
- 1人目・2人目の子 年間23万4800円 18歳到達年度の末日までの間の子（または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子）
- 3人目以降の子 年間7万8300円 18歳到達年度の末日までの間の子（または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子）
また、受給者の生年月日に応じてさらに加算される「特別加算」があります。加算額は上図のとおり、受給者が若いほど配偶者の加給年金額が高くなります。
たとえば、受給者の生年月日が昭和18年4月2日以後で、63歳の配偶者と15歳の子ども1人を扶養する場合、通常の年金受給額に加えて年間64万2900円が支給される仕組みです。
【64万2900円の内訳】
- 加給年金（配偶者）23万4800円
- 加給年金（子ども）23万4800円
- 特別加算（配偶者）17万3300円
配偶者や子どもを扶養している人は、受給額を確認しましょう。
5. 忘れずに申請しよう
老齢年金生活者支援給付金や加給年金を受け取るには、申請が必要です。
忘れず、申請しましょう。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 日本年金機構「令和6年度の年金生活者支援給付金請求書（はがき型）の送付について」
- 日本年金機構「令和6年度の年金生活者支援給付金請求書（はがき型）が届いた方へ」
苛原 寛
