2024年8月・9月、大手銀行は円普通預金の金利を年率0.02%から年率0.1%に引き上げました。引き上げ幅は5倍となっています。

そのため、リスクの高い新NISAで投資するよりも、銀行預金で確実にお金を増やした方がいいのではないかと思う人もいるかもしれません。

そこで本記事では、新NISAと銀行預金の特徴とそれぞれを利用するべき人について紹介します。資産形成について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 新NISAは非課税で投資ができる制度

まずはじめに、新NISAがどのような制度なのか確認しておきましょう。

新NISAとは、非課税で投資ができる制度です。通常、投資で得た利益と配当金には約20%の税金がかかります。

一方で、新NISAを利用して投資すればこの税金がかからず、利益と配当金をすべて受け取ることが可能です。そのため、効率的な資産形成ができます。

【写真全2枚】1枚目/新NISAのポイント、2枚目/積立投資シミュレーション1/2

新NISAのポイント

出所:金融庁「新しいNISA」

また、年間で投資できる金額は360万円、最大1800万円分の商品を保有できます。

2. お金を増やしたいなら新NISA

円普通預金の金利が年率0.1%に引き上げられたことにより、銀行預金だけでもお金を十分に増やせると思う人もいるかもしれません。

ただし、資産形成でお金を増やしたいなら、新NISAがおすすめです。

たとえば、新NISAで積立投資を続けた場合の、積立金額別にみた20年後の資産評価額は以下のとおりとなります。なお、運用利回りは年率3%でシミュレーションします。

積立投資シミュレーション《積立金額別》2/2

積立投資シミュレーション《積立金額別》

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」を基に筆者作成

2.1 積立金額別の20年後の資産評価額

 積立金額   20年後の資産評価額(元本部分)

  • 月1万円   328万円(240万円)
  • 月2万円   657万円(480万円)
  • 月3万円   985万円(720万円)
  • 月5万円   1642万円(1200万円)
  • 月7万円   2298万円(1680万円)
  • 月10万円   3283万円(2400万円)
    *運用利率は年率3%とする。非課税となるのは元本1800万円の部分まで。

毎月3万円の積立投資をすれば、資産評価額は985万円となり、元本720万円から265万円もお金が増えています。

年率0.1%の銀行預金に月3万円預けた場合、20年後の資産額は約727万円です。新NISAで運用した場合と比較して、258万円も差があります。

そのため、老後資金の運用などお金を増やしたい人は、新NISAで資産運用をしましょう。

なお、今回シミュレーションの前提とした年率3%での運用は、過去の統計からみても決して難しい数字ではありません。

3. 元本保証なら銀行預金

先ほど新NISAのほうが資産を大きく増やせる可能性が高いことを確認しましたが、新NISAは元本保証がありません。

長期的に運用すればある程度安定的な運用は見込めますが、短期的には不況などにより価格が暴落することもあります。

一方、銀行預金は元本が保証されています。これが銀行預金の強みです。将来の資産額がわかるため、ライフプランを立てやすいでしょう。

また、お金が必要となった際にすぐ引き出せるため、流動性の高さもメリットとなっています。

4. 新NISAと銀行預金の併用で資産形成しよう

本記事では新NISAと銀行預金を比較しましたが、どちらか一方のみですべての資産を運用するのはおすすめできません。

新NISAだけではリスクが高いですし、銀行預金だけではお金があまり増えません。そのため、新NISAと銀行預金を併用した資産形成がおすすめです。

たとえば、「100ー年齢」の割合を、新NISAで株式や投資信託などのリスクが比較的高い商品で運用し、残りを預金などのリスクが低い方法で運用するといった考え方もあります。

30歳の人であれば、資産の70%を新NISA、資産の30%を銀行預金で運用するイメージです。

許容できるリスクや将来必要となるお金をシミュレーションして、自分に合った資産形成を始めてみてください。

参考資料