3.2 厚生年金(老齢厚生年金)の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金の金額を含む
厚生年金(※)は、国民年金に上乗せして加入する性格上、国民年金より年金水準が手厚くなるのが一般的です。とはいえ厚生年金の年金額は年金加入月数とその期間の年収で決まるため、個人差が出ます。
厚生年金への加入月数が少ない、国民年金の保険料納付月数が少ないなどで低年金となった場合、老齢年金生活者支援給付金の対象となる可能性もあるでしょう。
※ご参考:厚生年金の被保険者区分について
厚生年金の被保険者は下記の第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介しています。
厚生年金の被保険者区分
- 第1号:下記第2号~第4号以外の、民間の事業所に使用される人
- 第2号:国家公務員共済組合の組合員
- 第3号:地方公務員共済組合の組合員
- 第4号:私立学校教職員共済制度の加入者
3.3 新たに「年金生活者支援給付金」の対象となる方は要手続き
新たに年金生活者支援給付金の対象となる方には、9月頃より順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されます。
4. まとめにかえて
今回は「年金生活者支援給付金」について解説してきました。
支給要件や給付額などを見てきましたが、これだけで安心して老後を暮らすのは難しい状況です。
今の日本は長寿化が進む一方で、出生率は下がる一方です。これが医療や介護のコスト増大、年金制度の持続可能性、そして若い世代への負担増といった問題を引き起こしています。
こうした背景から、公的年金だけに頼るのではなく、自分で資産を増やす努力が不可欠になっているのです。
「貯金してるから大丈夫!」と思った方もいるでしょう。ただ銀行の低金利では、預けたお金が大きく増えることは期待できず、むしろ物価上昇で価値が目減りする可能性もあります。
そこで検討したいのが資産運用です。「資産運用って怖い、損しそう」という声をよく聞きますが、今では新NISAやiDeCo(イデコ)といった、少額から始められる制度があります。
ただし、なんとなく始めるのではなく、運用の基礎やリスクをしっかり学ぶことが大事です。これを知っているだけで、損失リスクを減らしつつ、効率的に資産を増やせる可能性が広がります。
老後の生活設計を考える「年金の日」。これを機に、資産運用を取り入れるかどうか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか?