シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は日本国内の軽自動車販売2強メーカーであるスズキです。

スズキの平均年間給与はいくらか

スズキ(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は657.1万 円と600万円を超えています。また、従業員の平均年齢は39.8歳となっており若干ですが40歳を下回っています。平均勤続年数は17.25年となっています。

スズキの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で1万5269名。単体で1万人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • 四輪事業:1万2220名
  • 二輪事業:1822名
  • マリン事業他:449名
  • 全社 (共通):778名

また、連結の従業員数は6万5179名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 四輪事業:5万3840名
  • 二輪事業:9181名
  • マリン事業他:1380名
  • 全社 (共通):778名

過去5年の業績動向

スズキ連結の業績動向についてみてみましょう。

売上高については、2014年3月期から2018年3月期まで、概ね増収傾向が続いています。2017年3月期に若干減収となりましたが2018年3月期には再び増収となっています。2014年3月期に2兆9383億円であったものが、2018年3月期に3兆7572億円となっています。

経常利益は、2915年3月期に若干減益となっていますが、それを除いては堅調に利益を拡大させています。2014年3月期に1978億円であったものが、2018年3月期には3827億円となっています。

今後の注目点

スズキでは、「小さなクルマ、大きな未来」をスローガンとし、あらゆる面で「小さく・少なく・軽く・短く・美しく」を徹底し、ムダのない効率的な健全経営に取り組んでいます。

スズキのインドにおける販売台数のシェアは非常に高く、同社の市場シェアは約50%。このシェアを維持すると仮定した場合、2030年にはインド市場の販売台数は1000万台規模に成長すると推測されており、同社がその市場シェアを維持できればビジネスのアップサイドが見込めます。それと同時に大きくなる事業規模に対して経営陣が同対峙していくのかが注目点です。スズキの未来をかけた挑戦であるインド市場での活躍に注目です。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部