筆者はFPとして働いています。過去には証券会社と生命保険会社で働いていました。金融業界で働いているとお客様の資産状況をお聞きすることは日常茶飯事です。
実際に富裕層の方とお話をする機会も多かったです。
野村総研の資料では、富裕層は一般的には1億円以上の資産を保有している方を指します。また5000万円以上の資産を保有している方を準富裕層と定義しています。
資産1億円以上と聞くと自分とは縁のない話と思われてしまう方も多いかもしれません。
しかし実際に富裕層の方とお話をしてきて筆者が考えることは、富裕層に習ってお金を賢く貯めることができれば将来的に富裕層の仲間入りも可能だということです。
富裕層と聞くと社長で収入が高く豪遊しているようなイメージを持たれる方も多いと思います。
しかし、コツコツとお金を貯めて堅実に富裕層になったという方も一定数いらっしゃいました。富裕層はお金を守ることに注力しています。
そこで今回は富裕層の賢いお金の増やし方、守り方について具体的に解説していきます。
1. 「資産1億円超」の富裕層たちは日本にどのくらいいるの?
野村総合研究所のレポートでは、世帯の純金融資産保有額「マス層」から「超富裕層」までの5つの階層に分類。5000万円以上の世帯を「準富裕層」、1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」、5億円以上の世帯を「超富裕層」としています。
1.1 日本に「富裕層」たちはどれほどいるのか
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
なお、それぞれの世帯数は「準富裕層」325万4000世帯、「富裕層」139万5000世帯、「超富裕層」9万世帯となっています。
1.2 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
実は、日本の超富裕層や富裕層の資産規模や割合は増加傾向にあります。
物価上昇の中で日本人の金融所得が下がる傾向にある中で、富裕層が増え続けているのでしょうか。