5. 1日でも早めの準備を
年金だけで「人生100年時代」を乗り切るのは容易ではありません。若いうちから、早い時期から将来の老後資金に備える方法を紹介したいと思います。
5.1 NISAやiDeCoの活用
税制優遇を受けながら資産運用ができるNISAやiDeCoなどの制度を活用すると、効率の良い資産形成が期待できます。
通常、投資で得た利益に対しては約20%の税金がかかりますが、NISAやiDeCoを活用した場合には、運用益が非課税となります。
また、iDeCoは、毎月の掛金が全額所得控除となるため、NISAより税制面での優遇が厚いというメリットも。ただし、老後の資産形成に特化した制度であり、原則60歳まで資金を引き出せない点には留意しておきましょう。
5.2 個人年金の活用
将来に受け取れる年金が少ない場合は、公的年金だけに頼らない企業年金や個人年金を活用することも検討してみましょう。
個人年金は生命保険料控除の年金枠を活用することができるため、若干の税対策をしつつ、堅実に年金を積立てていくことができます。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
立野 力