日本水産、1Qは前年比で増収増益 ファインケミカル事業が北米・欧州で好調

2018年8月3日に行われた、日本水産株式会社2019年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:日本水産株式会社 取締役 常務執行役員 山本晋也氏

2019年3月期第1四半期決算説明会

山本晋也氏:山本でございます。平素大変お世話になりましてありがとうございます。本日は非常にいろいろな説明会が被っている中で、私どもの決算説明にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

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私の方から20分もしくは25分ぐらいで簡単にご説明をさせていただいた後に、みなさまからのご質問をお受けしたいと思います。よろしくお願いいたします。

それではいつものことでございますけれども、決算短信補足資料に従いまして、ご説明をさせていただきたいと思います。

2019年3月期 第1四半期決算 サマリー

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2ページ目、スライド2になりますけれども、この第1四半期の決算につきましては、おかげさまで、前年同期に比べますと増収増益で着地することができました。

社内で立てております年度計画に対しましても、非常に順調に推移しております。中計(中期経営計画)の「MVIP+2020」の初年度でございますけれども、非常に良いスタートが切れたということでございます。

2019年3月期 第1四半期決算 セグメント別概況

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スライド3でございます。売上高・営業利益を事業別に表示した指標でございますけれども、私どもの主要産業、水産事業・食品事業・ファインケミカル事業は、いずれもおかげさまで増収増益となり、繰り返しますが、全体でも増収増益となりました。

主な営業利益増減要因

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主な営業利益の増減要因は、スライド4のとおりでございます。ファインケミカル事業は、海外の北米、ヨーロッパが非常に順調でございまして、販売増、コスト削減などが寄与いたしまして、増益となりました。

一方で、昨年(2017年)非常に好調でございました南米チリの鮭鱒養殖事業につきましては、販売価格が下落をしてまいりまして、17億円の減益ということでございました。しかし、在庫に含まれる未実現利益の調整がプラスに働きまして、全体では増益となりました。この部分は後ほど触れたいと思います。

連結貸借対照表(前期末比)

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スライド5でございます。バランスシートは、2018年3月期からは大きな変動はございません。総資産も膨らまずにいい感じで進んでるかなというふうに思います。

連結キャッシュ・フロー(前年同期比)

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それからスライド6、キャッシュフローでございます。営業活動によるキャッシュフローでは、前期はキャッシュアウトでございましたけれども、今期はキャッシュを捻出することができました。これに伴いまして、借入金も若干ではございますが返済することができています。

連結借入金・純金利負担

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めくっていただきまして、スライド7です。これが今申し上げた連結での借入金の状況でございます。為替の影響もございますけれども、いずれにしましても2,000億円ほどのレベルで、借入のレートが少し下がっている関係で、純金利の負担が減少してございます。

水産事業

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それからスライド8。ここからは事業別でございます。

まずは水産事業でございます。国内の漁労について、去年は非常に苦戦をいたしました。国内の漁労と、それからノルディックという会社を中心にやっておりますが、欧州の水産事業は非常に順調に推移して、増収でございました。

一方の利益については、ニッスイ個別で仕入れ価格の上昇などもありまして、非常に苦しんでいるという状況でございます。先ほどの繰り返しになりますけれども、未実現利益の調整がプラスに働いたこともございまして、損益的には前年とほぼ同じ水準となっております。

水産事業 売上高・営業利益(前年同期比)

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スライド9でございます。この資料が、資産事業をもう少しブレイクダウンして、漁業、養殖、加工・商事、ニッスイ・個別と4つに区分してあります。グラフの1番左端が漁業でございます。

先ほど申し上げたように、国内の漁業が好調でございました。その次の列(右のグラフ)が養殖でございまして、チリの養殖事業については、販売価格の下落で、見ていただいた通り大きく減益になってございます。

少し補足いたします。右下に破線で囲んだ図がございますが、この黄色い部分が、販売にともない実現している事業損益・売買損益でありまして、濃いブルーで表示しているのが、現在泳いでいる、池の中にいる魚の評価損益。これはIFRS(国際財務報告基準)を適用している関係で、この損益も認識しております。

従来はこのような形でご説明してきましたが、これに加えまして、この表の一番下に連結調整という項目を入れさせていただいています。これは何を言っているかと言うと、グループ内でチリの会社から日本に販売をして、日本で在庫になった部分については、今までもそうでございましたが、在庫に含まれる未実現利益は調整しており、その影響が非常に大きく出ております。

それを(破線で囲んだ図に)表示しております。「'18/3」(2018年3月期)と書いてあるのが前期です。全体では黄色い部分と青い部分を足すと27億円の利益を計上しているのですが、一方で在庫の中に含まれる利益を消去した結果、昨年(2017年)は実質ベースで16億円の利益であったということです。

今年度(2018年度)はどうなっているかというと、同じ基準で見ていただくと約17億円ということで、全体に与える影響というのはほとんど出てきていないというのが実態でございます。

ここまでが、鮭鱒養殖の中で非常に大きな増減のあったものについてのご説明であります。

その(グラフの)隣が加工・商事でございます。加工・商事の黄色いものが、北米の加工・商事です。これは昨年(2017年)に非常に苦戦をいたしました北米の水産加工でございますけれども、コスト削減が進んだこと、すりみや助子の販売単価が上昇したこともございまして、順調に推移しています。

水産事業 ニッスイ個別(前年同期比)

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一方、ニッスイ個別は非常に苦戦をしているということで、スライド10をご覧いただくと、よくおわかりになるかと(思います)。鮭鱒の価格の問題、エビの販売価格(下落)もございまして、左下の営業利益の四半期別グラフをご覧いただきますと、昨年(2017年)に比べて大きく減益をしているのがご覧いただけるかと思います。

食品事業

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めくっていただきまして、食品事業です。食品事業については、これもまた海外ですが、北米・ヨーロッパが増益でございました。国内についてはチルド事業が順調でございまして、57億円の増収。利益については1億円程度の増益ということになっております。

食品事業 売上高・営業利益(前年同期比)

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スライド12をご覧ください。少しわかりやすくなっていると思いますけれども、これも食品事業を3つに区分すると、加工・チルド・ニッスイ(個別)というふうになります。1番左端、これが加工でございまして、濃いブルーとピンク色で表示しているのが両方とも北米でございます。この北米が、前年(2017年)に比べますと、拡大といいますか、コスト削減効果もありまして増益です。

薄いブルーがヨーロッパでございますけれども、昨年(2017年)に引き続きまして、非常に順調に推移をしております。その隣がチルド事業。コンビニエンスストア向けの総菜や弁当を供給していますが、これも引き続き順調です。若干苦戦しているのがニッスイの個別。グラフでは大きくへこんでいるように見えますとおり、苦戦している状況でございます。

食品事業 ニッスイ個別(前年同期比)

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めくっていただいて、スライド13をご覧ください。これはニッスイの個別の状況だけを取り出したものでございます。水産と同じように、左下のグラフが営業利益でございますが、若干足りないものの、おおむね前年(2017年)並の水準というふうにご覧いただければと思います。

右上のグラフを見ていただくと、家庭用の冷凍食品は非常に順調でございます。一方、魚肉ソーセージ……このグラフでは練り物とハム・ソーセージが一緒になっていますけれども、この練り製品とハム・ソーセージのうち、魚肉ソーセージが苦戦しているというのが、国内の食品事業でございます。

ファインケミカル事業

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スライド14、ファインケミカル事業です。昨年(2017年)ファインケミカル事業は通販事業を中心に非常に苦戦をいたしましたけれども、今期は国内外の機能性原料ビジネスがうまく拡大をしていること、それから広告宣伝費を効率的に使用しており、利益をしっかりと確保できています。

売上は1億円程度の増収でございますが、営業利益は3億円の増益ということで、昨年(2017年)に比べますと非常に大きな増益ということでございます。機能性原料については、後ほど触れさせていただきます。

物流事業

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スライドで15です。これは物流事業でございます。東京の平和島の新しい冷蔵庫……東京団地冷蔵さんなんですけれども、この4月から営業を再開いたしました。それもあって増収となっております。一方、労務費や電力量がコスト増につながっておりまして、若干ではございますが、前年(2017年)割れしているというのが営業利益の状況でございます。

ここまでが第1四半期の状況でございます。

今後の取り組み:水産事業

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第2四半期以降につきまして、それぞれどういうふうに取り組むかを示したものがスライド16以降でございます。

まず水産事業でございます。南米の鮭鱒養殖事業につきましては、昨年(2017年)稚魚が斃死した関係もございまして、数量が大きく減少する。これがとくに第2四半期に出てまいります。この影響を少しでも抑えるために、加工度を高めていくとともに養殖成績の改善というものを目指してまいります。養殖成績の良い養殖場を優先的に使っていく、飼育の密度を低減していくといったことを10年も実施していますが、引き続きやってまいります。

それから在庫です。水産市況が少し偏重気味でございますので、適正な仕入と在庫コントロールを従来より実施してきておりますけれども、これをきっちりやることで大きなリスクとならないようなマネジメントをしていきたいと思っております。

(スライド右側の)養殖のバナメイエビは、従来よりフィジビリティスタディのかたちで取り組んでおりましたけれども、今年(2018年)に入りまして、全国展開しました。つい先日発表させていただきました「白姫えび」をしっかりと販売してまいりたいと思います。

今後の取り組み:食品・水産事業

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スライド17です。これは中期経営計画で掲げている、国内外ともにマーケットニーズ、とくに多様なライフスタイルに対応していく商品群です。合わせて健康訴求というのも掲げているんですけれども、それぞれここにあげさせていただいているような商品を、この日本においては(2018年)秋から発売いたします。

例えば、多様なライフスタイルへの対応ということであれば、この「旨だれから揚げ」といった冷凍食品。それから「さばのコク旨みそ煮」というようなものを、惣菜としてお使いいただけるような商品を揃えております。あるいは、(スライドの左側にあるような)減塩の商品も揃えております。減塩だけが健康訴求ではないのですが、ここでは減塩というものを取り上げさせていただいております。

それから、減少する魚食への対応といたしまして、この「活きじめ黒瀬ぶり大根」などは、私どもの強みである魚種を活用して、メニューで提案させていただきたいというものです。それから、MSC(海洋管理協議会)のエコラベルですが、資源に配慮した商品群の品揃えも進め、付加価値を付けていきたいと考えています。

ここに掲げているものは何回かお見せしておりますけれども、ヨーロッパは冷凍魚フライからスタートいたしまして、チルド、それから野菜製品と、どんどん健康軸に商品の幅を広げております。これを引き続き進めていきたいと思っております。

今後の取り組み:ファインケミカル事業

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次のスライドがファインケミカル事業です。先ほど機能性原料が拡大したと申し上げましたが、そもそも機能性原料について、改めてご説明いたします。

国内外を問わず、健康食品メーカーさん、あるいはサプリメントを作られているメーカーさん、あるいは粉ミルクを作られているメーカーさん等々に、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の原料を販売している事業でございます。

当社の機能性原料販売の70パーセント超をEPA、DHAが占めております。今申し上げたとおりですが、とくに海外では粉ミルク用のDHAがだいぶ認知されてきたといいますか、その良さというのが明らかになってきました。ヨーロッパですけれども、この(スライド)左下の円グラフを見ていただきますと、この機能性油脂の販売割合は、国内と海外でおおむね同じくらいの比率になっているのをご覧いただけるかと思います。

(スライド)右側の上の棒グラフについてです。伸びを見ていただけると思いますけれども、国内と海外の合算でございます。2013年から2017年まで非常に順調に拡大をしておりまして、2018年度もこれに加えて拡大をしていきたいというところです。(スライド)右下が、海外だけを取り出したものとしてご覧いただければよろしいかと思います。

ニッスイの健康経営の取り組み

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それからスライド19のとおり、財務数値だけではなく、非財務の取り組みもございまして、昨年(2018年)とくに健康経営を取り上げました。私どもの中で現在5つの施策をやっておりますので、これについて簡単にご説明、ご紹介しております。これは後ほどご覧いただければよろしいかと思います。

【参考】 連結損益計算書(前年同期比)

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スライド20は、損益計算書の参考として付けさせていただきました。1つだけ、ここで申し上げておきたいのは、昨年(2017年)投資有価証券の売却益というのが、とくに大きく特別利益の中で出ておりました。今期はこれがない関係で最終損益は営業利益、経常利益に比べますと少し落ち着いた状態になっているということでございます。

【参考】 セグメントマトリックス 売上高(前年同期比)

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スライド21、スライド22は、いつもご覧いただいておりますけれども、エリア別、事業別の売上高と営業利益のマトリックスでございます。スライド21が売上でございますが、この中でご覧いただくと、全体の売上が1,747億円のうち、国内(一番左の列)が1,247億円です。こういう状況でございます。

海外は、北米、南米、アジア、ヨーロッパを足すと、スライドには書いておりませんけれども、おおむね500億円ぐらいの数字になります。海外の売上というのも3割弱を占め、一定のレベルになってきているなと思います。

伸びているのはやはり海外です。ここに数字を出していないんですけれども、とくにヨーロッパの伸びの額をご覧いただくとおわかりいただけると思います。第1四半期だけで、ヨーロッパで62億円増収です。日本で72億円のため、いかにヨーロッパの増収が大きいかというのがご覧いただけるかと思います。

【参考】 セグメントマトリックス 営業利益(前年同期比)

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スライド22は、その営業利益版でございます。事業別には冒頭に申し上げたとおり、物流を除いてはおおむね良好で、各事業とも増益でございました。エリアで見ても、各エリアはおおむね順調ということが(スライドで)ご覧いただけるかと思います。ヨーロッパは引き続き好調でございます。日本は売上は伸びていながらも、利益的にはほぼ横ばいという結果でございました。

以上、簡単ではございますけれども、第1四半期の決算と今後の対策についてご説明をさせていただきました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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