筆者がお金に関する相談を受ける中で、一番多く話題に上がるのが「老後について」です。
具体的には、若い方でも漠然とした不安を抱えていたり、実際にいくら手元に資金があれば充足するのかを知りたいといわれる方がほとんどです。
その背景としては、加速し続ける少子高齢化や、物価上昇等があるからではないでしょうか。
実際に、退職し老後を迎えたときに収入源のメインとなるのは年金ですね。ただ私たちが受け取る年金額は、働いた年数や所得額等によりさまざまです。
また、今後税制や年金制度自体が変遷していく可能性もあるため、老後の備えは早めにしておくことが何よりも大きな安心につながるかもしれませんね。
ここで、皆さんは今の高齢者の年金受給額がいくらなのかご存知でしょうか。
ちなみに年金を含む収入が一定基準を下回るなどの条件を満たす場合、「年金生活者支援給付金」が年金に上乗せされます
9月1日から新たに「年金生活者支援給付金」の受給対象となる人には、「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が順次送られ、受給の請求が必要になります。
本記事では、「年金生活者支援給付金」を受給できる要件や、給付金額を確認していきます。
また年金は収入の柱となるものなので、現在の60歳・70歳代・80歳がどれくらい年金を受け取っているのかをチェックし、年金収入で理想的な老後が送れそうかも見ていきましょう。
1. 「年金生活者支援給付金」の対象や申請方法は?
「年金生活者支援給付金」について、9月1日から請求書が送付され、受給の請求が必要となっています。
では、この給付金の具体的な対象者と申請方法を確認していきましょう。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の対象者
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※障害年金・遺族年金などの非課税収入は含みません)とその他の所得との合計額が以下の要件に該当する方
なお、生年月日によって支給要件が異なります。
1956年4月2日以後生まれの方
- 老齢年金生活者支援給付金…78万9300円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金…78万9300円を超え88万9300円以下
1956年4月1日以前生まれの方
- 老齢年金生活者支援給付金…78万7700円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金…78万7700円を超え88万7700円以下
このすべての条件に該当する人が給付金の対象になります。
続いて、具体的な支給額をチェックしてみましょう。