6. 年金受給額を増やす方法
自身の年金受給額を減らさない、または増やすためには、以下のような方法が必要があります。
- 保険料の納付を確実に行う:国民年金の未納期間をなくし、全額納付を心がけましょう。免除期間分の保険料は、一定の間であれば後から納付することも可能です。また、追納期限を過ぎてしまっても、60歳以降も国民年金に任意加入して保険料を納付することで、加入期間に補填することができます。
- 年金の繰下げ受給:原則の受給年齢である65歳から受給を遅らせることで、受給額を増やすことができます。
- 厚生年金の加入期間を伸ばす:厚生年金は、条件を満たす働き方をしていれば70歳まで加入することができます。加入期間を伸ばした場合、加入月数と報酬月額に応じて年金額が増額されます。
7. おわりに
今回は、年金月額が10万円である層の男女別割合や、厚生年金・国民年金の平均受給額を見てきました。現在の日本では、女性は就業中の様々な要因により男性に比べて年金の受給額が低い傾向にあります。
年金額を増やしたい場合には、保険料の確実な納付や勤続期間の調整など、自身で計画を立てることが必要です。また、老後の生活設計のためには、公的年金だけでなく、個人年金なども含めた総合的な老後の計画を立てることが重要です。
家族全体のライフプランを早い段階で考え、老後の生活に向けて準備をすることで、充実したセカンドライフを送れることでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「我が国の人口について」
- 厚生労働省「いっしょに検証!公的年金〜年金の仕組みと将来〜第4話日本の公的年金は「2階建て」」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「報酬比例部分」
- 日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」
斎藤 彩菜