帝国データバンクが、10月値上げされる食品の調査を行いました。その結果、10月の食品値上げは2911品目で年内最大の値上げラッシュとなりました。

食品以外では、郵便料金も10月から料金変更を行いました。定形郵便物の価格は実に30年ぶりの値上げとなっています。

このように、近年物価高騰が続く中大きく影響を受ける住民税非課税世帯へは10万円の給付が始まっています。

この記事では、現在進行中の住民税非課税世帯等への給付金の内容から、住民税非課税世帯に該当する年収目安や対象者などを見ていきます。

1. 「住民税非課税世帯」とは

住民税は、広くその地域に住む人たちが、地域社会の費用を分担するものです。

市町村に納付する「市町村民税」と、都道府県に納付する「道府県民税」があります。

現在、2024年度に新たに住民税非課税世帯になった方向けに、10万円の給付金が支給されています。

この給付金は、2023年度に給付金を受け取った人(対象となったが辞退した人・未申請の人を含む)は対象外です(定額減税前の金額で判定)。

10万円の給付金対象となる世帯は、以下のとおりです。

  • 世帯全員の2024年度住民税均等割が非課税である世帯
  • 世帯全員が2024年度住民税均等割のみ課税者である世帯
  • 2024年度住民税均等割のみ課税者と住民税均等割非課税者で構成される世帯

気になるのが、住民税非課税世帯となる条件ですが、この条件の詳細は自治体ごとに異なります。

今回は、東京23区の条件について見ていきましょう。

1.1 東京都23区内の「住民税非課税世帯」に該当する条件

(1) 生活保護法による生活扶助を受けている方

(2) 障害者・未成年者・寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方

(3) 前年中の合計所得金額が下記の方

  • 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
  • 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下

続いては、住民税非課税世帯に該当する【年収】の目安を見てみましょう。

2. 「住民税非課税世帯」となる年収目安はいくら?

「住民税非課税世帯」に該当する条件を、札幌市の場合を参考に確認してみましょう。

2.1 住民税非課税世帯に該当する方(札幌市のケース)

札幌市では、住民税非課税世帯に該当する方として、以下のケースを示しています。

【写真1枚目/全2枚】札幌市における住民税非課税世帯の年収条件。次ページで「年金生活者支援給付金制度」を解説1/1

【写真1枚目/全2枚】札幌市における住民税非課税世帯の年収条件。次ページで「年金生活者支援給付金制度」を解説

出所:札幌市「個人市民税」

  • 給与収入のみ:100万円
  • 年金収入のみ(65歳以上):155万円
  • 年金収入のみ(64歳以下):105万円
  • その他の収入:合計所得金額が45万円

2.2 10万円給付の締め切りが迫る

10万円給付のスケジュールはどうなっているのでしょうか。

自治体によっては、すでに支給済みのところもあります。多くの自治体では7月~8月に受付が開始されています。

例えば、札幌市では対象世帯には7月11日より順次、確認書または申請書を発送しています。

札幌市の場合、給付金の申請期限は、2024年10月31日となっていますので、申請が必要な場合は早めに手続きをしましょう。

次の章では、2019年より開始された「年金生活者支援給付金」について解説していきます。

3. 低年金世帯への給付金「年金生活者支援給付金」とは

住民税非課税世帯への給付金とは別の施策として、「年金生活者支援給付金」があります。

年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の方に、生活の支援を図ることを目的として、年金に上乗せして支給されるものです。

この制度は、消費税率引き上げに伴う負担軽減策として、2019年10月に開始されました。

対象となるのは「障害基礎年金」「老齢基礎年金」「遺族基礎年金」を受給していて、支給要件を満たしている方です。

今回は、その中から「老齢年金生活者支援給付金」について解説します。

3.1 給付金額

老齢年金生活者支援給付金の給付金額は、以下のとおりです。

  • 保険料納付済期間に基づく額(月額)= 5310円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
  • 保険料免除期間に基づく額(月額)= 1万1333円 × 保険料免除期間 / 被保険者月数480月

3.2 対象者

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

上記のような基準額はあるものの、給付される金額は個人で異なります。

支給対象となった場合、日本年金機構から書類(封筒)が送られてきますので、必要事項を記入して提出するのを忘れないようにしましょう。

4. 自分の年齢やライフプランに合った資産運用を探そう

ここまで、2024年度の新たな住民税非課税世帯等への10万円給付と、年金生活者支援給付金について解説してきました。

日本では、物価上昇が続き、多くの人が生活への負担を感じており、特に低所得者層や年金世帯の負担は大きくなっています。これを受け、政府は一時的な支援策として10万円の給付を実施していますが、根本的な解決策には至っていません。

今後も物価が上昇する可能性を考えると、将来の生活を安定させるためには、今からしっかりと準備をしておくことが重要です。

2024年からは新NISA制度が始まり、多くの人が資産運用を始めるきっかけとなっています。老後生活を支えるための資産形成手段としては、新NISAやiDeCo、個人年金などがありますが、これらはそれぞれリスクやリターンが異なり、運用期間や成果が出るまでの時間も異なります。

重要なのは、世間一般で「これが良い」とされる方法ではなく、自分の年齢やライフプランに合った手段を見つけることです。まずは、自分にとって最適な資産運用方法を選定し、老後に備えた積み立てを計画してみてはいかがでしょうか。

参考資料

本多 奈都子