シャープ、1Q営業利益が前年同期比45%増 自己資本比率は2011年度末以来の20%超え

2018年7月31日に行われた、シャープ株式会社2019年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:シャープ株式会社 代表取締役/副社長執行役員 野村勝明 氏

2018年度第1四半期連結業績概要(1)

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野村勝明氏:本日はご多忙な中、お集まりいただきましてありがとうございます。また、日頃は当社の広報活動にご協力を賜り、誠にありがとうございます。

それでは、お手元にお配りしておりますパワーポイント資料に沿って、ご説明させていただきます。

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まず、2018年度第1四半期の連結業績概要です。第1四半期の業績は、中期経営計画の達成に向けて、引き続き順調に推移しております。

売上高は2016年度第4四半期以降、6四半期連続で前年同期を上回りました。利益は各利益とも大幅に伸長しました。とくに営業利益は、前年同期比で1.5倍に迫る大幅な増益となっております。

また、こうした好調な業績に伴い、自己資本比率は2011年度末以来、6年3ヶ月ぶりに20パーセントを上回りました。

2018年度第1四半期連結業績概要(2)

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次のスライドに、2018年度第1四半期の業績数値をまとめております。

売上高は、前年同期比5.4パーセント増の5,338億円となりました。事業拡大への取り組みを本格化させた2016年度第4四半期以降、前年同期比での増収が継続しております。

利益については、販売が順調だったことに加え、継続的なコスト削減に取り組んでいることもあり、営業利益が前年同期比45.0パーセント増の248億円、経常利益が前年同期比23.9パーセント増の212億円、親会社株主に帰属する四半期純利益も前年同期比32.6パーセント増の192億円と、いずれも大幅に伸長しております。

なお、(2018年)4月26日に公表いたしました、2018年度の業績予想につきましては変更ございません。

2018年度第1四半期営業利益増減分析(対前年同期)

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次のグラフは、営業利益の前年同期比での増減分析です。

ご覧のように、当第1四半期の営業利益は248億円となっており、前年同期から77億円の大幅な増益となっております。

売価ダウンによる287億円の利益減はあったものの、240億円のコストダウンや、96億円の販売増による利益の増加などがあり、前年同期の1.5倍に迫る収益を確保しております。

セグメント別売上高

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次のスライドは、セグメント別売上高の一覧です。

スマートホームは、前年同期比15.6パーセント増の1,505億円となりました。「AQUOS R シリーズ」や「AQUOS sense」など、携帯電話(の売上)が伸長しました。

このほか、コードレス掃除機「RACTIVE Air」をはじめ、掃除機が前年同期を大きく上回り、エアコンや洗濯機、冷蔵庫なども好調でした。

また、エネルギーソリューション事業では、海外EPC事業が堅調です。

スマートビジネスソリューションは、海外の複合機などが好調で、前年同期比8.9パーセント増の786億円となりました。

IoTエレクトロデバイスは、スマートフォン向けカメラモジュールやセンサーモジュールのほか、半導体など独自デバイスが伸長し、前年同期比33.6パーセント増の1,112億円となりました。

アドバンスディスプレイシステムは、流通在庫を勘案し、中国で液晶テレビの販売を抑制したことなどから、前年同期比15.4パーセント減の2,111億円となりました。

液晶テレビ事業では、欧州やアジアなどが伸長し、販売を抑制した中国向けを除いた売上は増加しております。

ディスプレイ事業は、中国向けスマートフォン用パネルの販売が減少し、大型パネルが価格下落の影響を受けた一方、大手顧客向けスマートフォン用パネル、PC・タブレットや車載向け中型パネルが好調で、売上は横ばいとなりました。

セグメント別営業利益

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続いて、セグメント別営業利益の一覧になります。各セグメントとも、黒字を継続しております。

スマートホームの営業利益は、前年同期比19.9パーセント増の118億円となりました。携帯電話や白物家電の増収に伴う利益の増加があったことに加え、継続的なコストダウンに取り組んだこともあり、大幅な増益となりました。

スマートビジネスソリューションは、販売が伸長したほか、経費削減などに取り組んだこともあり、前年同期比20.7パーセント増の36億円となりました。

IoTエレクトロデバイスは、増収による利益の増加があるなか、コストダウンにも取り組みましたが、成長投資に伴う償却費の増加などがあり、前年同期比43.5パーセント減の9億円の黒字に留まりました。

アドバンスディスプレイシステムは、前年同期比55.6パーセント増の105億円となりました。液晶テレビ事業では、中国での販売抑制に伴い、売上は減少しましたが、コストダウンやルートミックスの改善などにより、大幅な増益となりました。

ディスプレイ事業も、コストダウン効果や、PC・タブレット用の中型パネル、車載用パネルの売上比率増加に伴う収益性の改善により、大幅な増益となりました。

営業外損益・特別損益・法人税等の概要

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次のスライドは、主な営業利益、特別損益、法人税などの概要です。

2018年度第1四半期には、営業外損益として為替差損や持分法による投資損失などが発生しております。

また、利益の拡大に伴い、前年同期に比べ法人税等が増加しております。

連結貸借対照表推移

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次のスライドは、貸借対照表の推移です。

2018年度第1四半期末の現預金は、収益が引き続き堅調に推移した一方、(2012年3月期の期末から)6年ぶりに実施した配当金の支払いを行ったこと、設備関連費用等の支払いが発生したこと、第2四半期以降の販売に係る在庫を確保したことなどから、2017年度末の4,223億円に対し3,052億円となっております。

2018年度第1四半期末の純資産は、配当金の支払いなどがあったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益が黒字であったこともあり、2017年度末の4,017億円から、4,036億円へと増加しております。

自己資本比率についても、2017年度末の19.8パーセントから20.9パーセントに増加しました。着実な利益の積み上げにより、6年3ヶ月ぶりに20パーセントを上回っております。

たな卸資産の推移

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次のスライドは、たな卸資産の推移です。

2018年度第1四半期末のたな卸資産は、2017年度末の2,197億円から2,520億円に、月商比では1.09ヶ月から1.42ヶ月に増加しております。

垂直統合型ビジネスの強化に向け、一部の関係会社を連結子会社化したこと、第2四半期以降の新商品に備え、商材を確保したことなどによるものです。

今後も、事業動向や販売リスクなどを適時把握し、引き続き適正な在庫水準を維持してまいります。

有利子負債の推移

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次のスライドは、有利子負債の推移です。

2018年度第1四半期末の有利子負債は、2017年度末の6,377億円から6,478億円に増加しました。純有利子負債は、配当金の支払いなど一時的な要因があり、現預金が減少したこともあり、2017年度末の2,154億円に対し、3,425億円となっています。

引き続き、在庫の適正化や効率的な設備投資の実施に努め、キャッシュ・フローの改善を図ります。

資本・資金について

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次に、資金・資本についてご説明いたします。ご覧のとおり、利益の積み上げが進んでいることから、自己資本は着実に増加しております。こうした状況において、資本の質的向上という観点から、不確実性や優先配当を有するA種種類株式を、速やかに取得・消却する意義は大きいと考えております。

当初は、公募増資による取得を想定していましたが、株式市場の不安定度が増したため、ステークホルダーの利益の最大化に資するものにならないと判断し、中止いたしました。

一方、当社の現預金には余裕があり、各利益とも前年同期を大きく上回るなど、中期経営計画の達成に向け、業績も順調に推移しています。

こうしたことから、手元資金を活用し、公募時と同じ条件で2,850億円を早期にA種種類株式を取得すべく、みずほ銀行・三菱UFJ銀行と協議を進めています。

また、事業・利益が拡大する中、売掛金の回収・在庫の管理を再徹底し、資本・資金の効率を向上させながら、中期経営計画の達成に向けた、積極的な投資を行っていきます。

8KとAIoTで世界を変える「人に寄り添うIoT」

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次は、当社の事業ビジョンである「8KとAIoTで世界を変える」の実現に向けた取り組みです。

まず、「人に寄り添うIoT」です。ご覧のように、幅広くAIoT機器のラインアップを拡充するとともに、新たに「COCORO MUSIC」「COCORO GAME」「COCORO PET」「ヘルシオデリ」など、これら機器に向けたAIoTサービスを順次立ち上げております。

そして、これらを通じて構築したAIoTプラットフォームを他社に提供し、新たなビジネスの創出にも取り組んでいます。加えて、AIoT化によるアフターサービスの効率化も進めてまいります。

また、スマートビジネスソリューションでも、スマートオフィスやスマートサイネージ、スマートリテール、スマートファクトリーなど、AIoTを活用したビジネスの変革を進めています。

8KとAIoTで世界を変える「8Kエコシステム」

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続いて、「8Kエコシステム」です。当社は、放送分野においては、すでに販売を始めている「AQUOS 8K」や「業務用8Kカムコーダー」を含め、8Kの応用製品を拡充し、幅広いラインアップを展開してまいります。海外においても、展開地域を拡大していく予定です。

これらの8K製品や8K関連技術を核に、5GやAIの技術を組み合わせることで、放送分野のみならず、医療、セキュリティ、工業、教育、美術、インフラ保全、エンターテインメント、観光など、幅広い分野での事業展開が期待できます。

各応用分野において、各パートナーと連携して、8K技術を活用したソリューションの展開を進め、「8Kエコシステム」の取り組みを加速してまいります。

補足資料として、セグメント別売上高・営業利益等の実績をまとめておりますので、ご確認ください。

第1四半期の業績も、中期経営計画の達成に向け、引き続き順調に推移しています。今後もこれまでの流れを止めることなく、事業拡大を進めるとともに、収益力の強化と財務体質の改善を図り、株主をはじめ、ステークホルダーの利益の最大化に取り組んでまいります。

ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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