1. 日経平均はファストリ決算などを受けて続伸

2024年10月11日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比224円91銭高の3万9605円80銭となりました。3日続伸です。ファーストリテイリングが10日に発表した2024年8月期の連結決算(国際会計基準)で、売上高が3兆1038億円と、初めて3兆円の大台を超え、純利益は過去最高となりました。これを受けて同銘柄は一時6%高となり、1銘柄で日経平均を約170円押し上げました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比201ドル36セント高の4万3065ドル22セントで終えています。連日で最高値を更新しています。背景には、米景気の悪化懸念が後退していることがあります。直近の複数の米経済指標がインフレの鈍化や景気の底堅さを示していることから、企業の業績改善の期待が高まっており、投資家が積極的にリスクテイクの動きに出ています。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も続伸しています。日本株も週初から上値を狙う展開になりそうです。7月19日以来約3カ月ぶりに4万円台に乗せる可能性もあります。外国為替市場では円相場が1ドル=149円台後半と円安・ドル高傾向になっています。自動車、機械など輸出関連銘柄が買われるでしょう。

足元で気になるのは、若干商いが薄くなっていることです。東証プライムの売買代金が4日連続で4兆円を下回っています。投機筋の売買による急な値動きには注意したいところです。

国内では15日に衆院選公示が行われます(27日に投開票)。自民党単独、あるいは連立を組む自民、公明両党での過半数(233議席)を維持できるかどうかがポイントとなりますが、自公過半数割れによる政権交代にまでは至らないと見られており、織り込み済みといったところです。

今週は、ドトール・日レスホールディングズ、高島屋、東宝、パソナグループ、ディスコなどの決算が発表されます。

ファーストリテイリングの決算発表を受けて同銘柄は一時6%高に

日経平均株価

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