2.3 国民年金基金
国民年金基金とは、自営業やフリーランスの方を対象とした、年金を上乗せするための制度です。
1口目は2種類の終身年金、2口目以降は5種類の確定年金から選ぶことになります。
掛金は全額控除されるため、所得税や住民税を低くできます。
株式や投資信託に投資をするわけではないため、リスクを抑えられるのもメリットである一方、運用利率は低いため資金の成長はあまり期待できません。
物価スライド制に対応していないことから、インフレにも弱いため、他の資産形成も考える必要があります。
2.4 個人年金保険
個人年金保険は、保険会社が販売している金融商品です。
保険料を払い込み、受け取り開始のタイミングになると、年金形式または一括で受け取ります。
定額型と変額型があり、定額型は将来の金額が確定している一方で、インフレのリスクがあります。変額型は運用次第で掛金を上回る可能性がありますが、元本は保証されません(外貨建てベースで元本を保証する商品あり)。
個人年金保険は「じぶん年金」のほか相続対策としても有効です。保険会社によって商品の特徴が異なるため、自身の目的に適した内容であるかを確認しましょう。
3. 「じぶん年金」を準備するのにおすすめの方法は?
国が資産形成を後押しする制度としてできた新NISAやiDeCoは、会社員・自営業など幅広い方が利用可能です。
株式や投資信託などで運用できるため、インフレにも耐性があり、長期運用で利益も期待できます。
さらに、両方とも運用益が非課税になるため、資産形成がより効率的になるのもメリットです。
それぞれ特色や違いがあるため、どちらを優先するか、あるいは併用するかを検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- PR TIMES「【強まる年金と老後への不安】約8割が日本の年金制度に不安を感じているが、年金以外で老後資金に備えていない人も約6割。」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年) 平均結果の概要」
- 金融庁「NISAを知る」
- iDeCo公式サイト「iDeCoのメリット」
- 全国国民年金基金「国民年金基金とは」
安藤 真一郎