資産形成への意識が高まるにつれて、「富裕層の心掛けや暮らし方が気になる」と感じている人もいるのではないでしょうか。
金融庁が2024年9月17日に公表した調査によると、同年6月末時点のNISA口座数は2428万口座となっており、3月末時点の2323万口座と比較すると大きく増加している状況です。
本記事では、日本国内の富裕層の数や推移、筆者が銀行員としての経験から感じた富裕層の人付き合いの特徴について解説します。
1. 日本国内の富裕層は全体の約2.7%
そもそも富裕層と呼ばれる人は日本国内にどれくらいいるのでしょうか。
野村総合研究所が行った調査結果をもとに、保有資産額別の分布割合を見てみましょう。
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯
1億円以上の資産を持つ「富裕層」と5億円以上の資産を持つ「超富裕層」の合計は148万5000世帯で、全体のおよそ2.7%にとどまる結果となっています。
最も数が多いマス層は4213万2000世帯ですので、富裕層はごく一部の限られた世帯であることが分かるでしょう。
1.1 富裕層は年々増加傾向にある
野村総合研究所では、本調査を開始した2005年以降の推移も公表されています。
<2011年>
- 超富裕層:5万世帯
- 富裕層:76万世帯
<2021年>
- 超富裕層:9万世帯
- 富裕層:139万5000世帯
直近10年の推移を見てみると、富裕層・超富裕層のいずれも右肩上がりに増加しています。
いきなり富裕層を目指すことは難しいものの、日々の習慣や考え方を見直すことでひとつ上の層へ仲間入りすることはできるかもしれません。
そのためには、富裕層がどのようなことに取り組んでいるかを学ぶのが近道です。
筆者は銀行員として多くの富裕層と接してきましたが、その中で富裕層の方の人付き合いやコミュニケーションにはいくつかの共通した特徴があることに気が付きました。
次の章でくわしく紹介していきましょう。
2. 富裕層の人付き合い(1)積極的にネットワークを広げる
富裕層の多くは、自らビジネスを立ち上げている人です。ビジネスチャンスや投資機会を最大限に広げるためには、幅広いネットワークを構築しておくことが欠かせません。
筆者が勤務していた銀行では、定期的に異業種交流会など経営者が集う会を開催していましたが、どの経営者の方も積極的に参加を希望していました。
新たな出会いは、これまでになかった気付きや革新的なアイディアを得るきっかけにもなります。
自分にとって有益な情報を得るためには、積極的にネットワークを広げる行動を取ることが大切だといえます。
3. 富裕層の人付き合い(2)ポジティブで前向きな人を好む
富裕層の人付き合いやネットワークを見ていると、ポジティブで前向きな人を好む傾向にあることが分かります。
これは、ポジティブな人は常にエネルギーにあふれており、接することで前向きな刺激をもらえるからかもしれません。
また、ポジティブな人は、何か困難なことが起きた際も悲観的になるのではなく、柔軟な対応力で課題解決に導く力も持っています。
富裕層にとってもそうした姿勢は学びとなり、さらにビジネスを成長させていくための刺激となるのでしょう。
4. 富裕層の人付き合い(3)共通の価値観を重視する
富裕層は人付き合いで「共通の価値観を重視する」3/3
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富裕層は、人付き合いを行うにあたって「共通の価値観を持っているか」ということも重視しています。
共通の価値観とは、単に「趣味が合う」といったことではなく、人生観やビジネスに対する考え方、社会貢献への意識などより深い価値観です。
共通の価値観を持つ人とは深い信頼関係を築きやすく、ビジネスだけでなくプライベートでも良好なパートナーシップを構築することができます。
富裕層は積極的にネットワークを広げることを好みますが、もちろん「誰でもいい」というわけではなく、「切磋琢磨し合える人か」ということを見極めているようです。
5. 富裕層の考え方を取り入れてみよう
いきなり1億円ものまとまった資産を築くことは難しいものの、富裕層の考え方や人付き合いに関する価値観を学ぶことで、資産形成に関する取り組み方にも変化が生まれます。
まずは、自分に影響を与える人付き合いの在り方から見直してみるのもよいかもしれません。
参考資料
椿 慧理