3. 【奨学金】奨学金には「貸与型」の奨学金と「給付型」の2種類の奨学金がある

半数以上の大学生が、なんらかの奨学金を受給している

奨学金

出所:日本学生支援機構「令和 4年度学生生活調査結果」

日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査」によると、奨学金を受給している学生の割合は、大学(昼間部)で55.0%、短期大学(昼間部)で61.5%、大学院修士課程で51.0%、大学院博士課程で58.9%となっています。

近年利用する学生が増えてきた奨学金ですが、最後に奨学金の種類についてもご紹介しましょう。

奨学金には、大きく分けて「貸与型」の奨学金と「給付型」の2種類の奨学金があります。

3.1 貸与型の奨学金

学生に対して資金を貸し付ける形の奨学金です。主な特徴は次の通りです。

1.返済が必要:卒業後、一定期間が経過した後、返済を開始します。返済額や返済期間は、奨学金を提供する機関や、奨学金の契約条件によって異なります。

2.金利:無利息のものや、「国の学生ローン」よりも低い金利が設定されているものもあります。また一部には市場金利に基づく利息が付く場合もあります。

3.利用条件:学業成績や家庭の経済状況などに応じて、受給資格が決まることがあります。申請時には、必要な書類や情報を提供する必要があります。

3.2 給付型の奨学金

優れた学術研究をおこなった学生や、成績優秀な学生に対して、基本的に返済不要となる奨学金です。対象となった場合、大学・専門学校等の授業料や入学金も免除、または減額されます。主な特徴は次の通りです。

1.返済不要:奨学金を受け取った学生に返済の義務はありません。

2.利用条件:上記の通り、学業成績や、特定の活動や分野に対する成績、そのほかにも家庭の経済状況などに基づいて支給されることが一般的です。選考過程があり、申請者が一定の条件を満たす必要があります。

3.支給形式:一度にまとまった金額が支給される場合もあれば、月々支給される場合もあります。支給方法や金額は奨学金のプログラムによって異なります。

また給付型奨学金の中には、学校法人や公益財団法人、福祉法人や企業などが、卒業後に事前に約束した職種に一定期間就くことを条件として、給付型奨学金制度を設けているところもあります。

一昔前の奨学金制度に比べると、公的なものや民間、企業問わずかなり充実してきています。

経済的な理由で進学を断念することがないように、奨学金を積極的に検討していきたいですね。

参考資料

長島 迪子