4. 今すぐ始めよう!老後資金対策
ここまで住民税非課税世帯について解説をしていきました。
2024年度に新たに住民税非課税世帯等に該当した人に対し、10万円の給付が行われてきました。申請期限を10月末としている自治体も多いので、申請漏れがないよう気を付けたいところです。
ただし、こういった給付金などは長期間にわたって続く可能性は低いため、いつ何があっても対策ができるよう、老後資金は十分に準備しておく必要があります。
とはいっても、老後資金の準備方法は数多く存在します。
身近な方法だと「預貯金」という方法がありますが、銀行にお金を置いてもお金は増えていかない中で、さらにこの物価上昇はお金の価値を目減りさせる原因になります。
お金の価値を目減りさせたくない人は「資産運用」も検討しましょう。
資産運用を活用することでお金の価値の目減りを防ぎながら、老後資金を準備することができます。その反面、リスクが伴うとともに、商品によってリスク度合いが異なります。
リターンだけを考えた資産運用はとても危険です。
制度や商品を選択する際は総合的に考え、ご自身に合った物を選ぶことも心がけましょう。
5. まとめにかえて
物価上昇によって、厳しい生活を強いられている人も多いでしょう。
そんな中での給付金支給は救いの手ではありますが、どんなことがあっても困らないためにも、老後資金は準備しておきたいところです。
中には「年金だけでなんとかする」という人もいますが、厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、100%年金だけで生活している人は全体の41.7%です。
約100人に41人しか年金だけで老後生活を送ることができないとともに、年金は納付保険料と加入期間によって年金額は異なります。
老後を迎えたときに後悔しないためにも、今のうちから準備をしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 東京都主税局「個人住民税(税金の種類)」
- 総務省「個人住民税」
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
長井 祐人