旅行需要を喚起するため2022年10月11日から開始された全国旅行支援。23年12月末で終了しましたが、2024年10月現在も各自治体が独自の旅行支援策を実施しています。

果たして全国旅行支援の効果はどのようなものだったのでしょうか。

観光庁公表の「宿泊旅行統計調査(2023年・年間値(確定値))」データと、各都道府県が公表している全国旅行支援事業の効果検証データ、2つのデータから各都道府県における全国旅行支援の効果を見ていきます。

今回は東京都を取り上げます。

1. 【東京都】全国旅行支援期間中(2023年)の延べ宿泊者数は前年比68%増

まずは、観光庁「宿泊旅行統計調査(2023年・年間値(確定値))」のデータから見てみましょう。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行したのが2023年5月。その前年である2022年と比較した数値を紹介します。

東京都の2023年の延べ宿泊者数は前年から68.4%増えて、9944万7220人に。2019年と比べても25.9%増と、コロナ前よりも多い宿泊者数を記録しました。