日本の年金制度の特徴の一つに「国民皆年金」があります。20歳になると誰もが60歳まで国民年金に加入するというものです。納めた保険料によって年金額が決まり、原則65歳から年金の受け取りを開始します。
将来の年金額や直近の保険料納付状況を知るには「ねんきん定期便」を活用しましょう。ねんきん定期便は、毎年自分の誕生月になると、日本年金機構から送られてきます。
ねんきん定期便はハガキ1枚にさまざまな情報が凝縮されています。そのため「時間をかけて見ないとよくわからない」という人もいるでしょう。この記事では、元公務員がねんきん定期便の正しい見方やチェックしておきたいポイントを解説します。ねんきん定期便の見方をおさえて、ぜひ将来のライフプランづくりに役立ててください。
1. 60歳未満の人に届く「ねんきん定期便」の中身に記載された内容は?
ねんきん定期便は、年齢によって届くものや記載内容が異なります。具体的には、以下のとおりです。
1.1 50歳未満(35歳、45歳以外):ハガキ
- 保険料納付額
- 月別状況(直近13月)
- 年金加入期間
- これまでの加入実績に応じた年金額
1.2 50歳以上(59歳以外):ハガキ
- 保険料納付額
- 月別状況(直近13月)
- 年金加入期間
- 老齢年金の種類と見込額
1.3 受給者(直近1年間に被保険者期間がある場合):ハガキ
- 月別状況(直近13月)
- 保険料納付額
- 年金加入期間
1.4 35歳、45歳:封書
- 保険料納付額
- 年金加入期間
- これまでの加入実績に応じた年金額
- これまでの年金加入履歴
- 月別状況(全期間)
1.5 59歳:封書
- 保険料納付額
- 年金加入期間
- 老齢年金の種類と見込額
- 年金加入履歴
- 月別状況(全期間)
50歳未満の人に届くねんきん定期便には、保険料納付額や年金加入期間、加入実績から算出される年金額などが記載されています。
50歳になるまでは基本的に記載内容が変わりません。ただし、35歳・45歳・50歳以上・59歳の人は内容が異なります。これについては、後ほど詳しく解説します。