5. まとめにかえて
今回は、年金の仕組みや年齢別の受給額について詳しく確認しました。国民年金の受給額は、どの世代でもおおよそ5万円台です。これに対し、厚生年金は月に14万円から16万円程度で幅があります。
国民年金のみを受け取る自営業やフリーランスの場合、月の生活費を5万円以内に抑えるのは非常に難しいでしょう。一方で、国民年金と厚生年金の両方を受給できる会社員や公務員であれば、生活費を14万円から16万円程度に抑えることはもしかすると可能かもしれません。
しかし、今後も物価上昇が続けば、年金だけで生活するのはさらに厳しくなることが予想されます。「生活を切り詰めれば年金でなんとかなる」と考えるのはリスクが高いといえるでしょう。
加入した年金の種類や加入期間などによって将来の年金額は異なりますが、いずれにしても「年金だけに頼らず、自分でも老後資金を準備する」という意識を持ち、早めに対策を始めることが重要です。
参考資料
鶴田 綾
執筆者
一種外務員資格(証券外務員一種)、保険募集人資格などを保有。福岡女学院大学人文学部英語学科卒業後、日本郵便株式会社にてリテール営業に従事。投資信託や生命保険の販売では商品分析を得意とし、豊富な商品知識を持つ。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、Instagramを中心に、SNSにて資産運用のはじめ方や資産形成のコツについて積極的に情報発信をしている。はたらく世代のお金の悩みに徹底的に寄り添う姿勢で顧客からの信頼も厚く、Yahoo!ニュース経済カテゴリーでアクセスランキング1位なども達成。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員
武庫川女子大学文学部卒業後、2015年に株式会社三菱UFJ銀行に入社。国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用提案業務に従事した。特に投資信託、保険商品の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした丁寧で分かりやすい提案が強み。表彰歴多数。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。
現在は株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報から、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年6月21日更新)。