老後生活を支える一つである「公的年金」。
公的年金は2カ月に1回の支給となっており、15日が土日祝日の場合はその直前の平日に支払われるため、年内の年金支給日は10月15日(火)と12月13日(金)となっています。
2カ月に1回の支給で家計を考えるのは、時期によっては季節や長期休暇などに絡んだ光熱費や被服費、レジャー費などといった出費があり、なかなか大変というご家庭も多いでしょう。
少子高齢化の現代においては年金受給額が下がる可能性もあり、今の現役世代の方はより老後に向けた資産設計の必要性が高まっています。
今回は年金の基本と平均的な受給額を見ながら、現代シニアの就業率なども見ていきましょう。
1. 【公的年金の仕組み】2024年10月からパートの社会保険適用が拡大へ
まずは年金制度を確認します。
日本の年金は「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建てです。
1.1 1階部分:国民年金
- 日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入
- 保険料は全員一律
- 40年間欠かさず納めれば満額が受け取れる
1.2 2階部分:厚生年金
- 会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 収入に応じて(上限あり)保険料が変わる
- 加入期間や保険料により将来の受給額に個人差が大きく出やすい
自営業や専業主婦の方、パートの方はなどは国民年金のみに加入します。
会社員や公務員、また2016年10月からパートでも特定事業所に勤めて一定要件を満たした方は厚生年金に加入できるようになりました。
パートの方の社会保険の適用は拡大されており、2024年10月には厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等で働く方で、一定要件を満たせば加入となります。