3.2 貯蓄や資産運用で備える

老後の赤字を補うには、年金額を増やすだけではなく金融資産を蓄えておくことも重要です。老後資金を貯める主な方法として、以下のようなものが挙げられます。

  • 預貯金
  • 個人向け国債
  • 個人年金保険
  • iDeCo
  • 積立投資 など

投資のリスクを取りたくない方は、預貯金をはじめとする元本保証の商品で貯蓄するのがおすすめです。

ただし、現在のように物価の上昇率が金利を上回る状態だと、実質的に損をすることもあるので注意しましょう。

物価の上昇率を上回る利回りで運用するには、株式や投資信託、不動産、外貨など、円以外の資産を持つことが大切です。

NISAやiDeCoのような税制優遇制度も活用しつつ、老後に向けて準備を始めていきましょう。

4. まとめにかえて

今回ご紹介したように、65歳以上・無職世帯の平均的な家計収支は、月3万円以上の赤字となっています。

もちろん、家計収支は世帯によって異なりますが、昨今はさまざまなモノやサービスの値段が上昇しており、今後もインフレが続くようであれば家計の負担はさらに大きくなります。

老後生活への不安を少しでも減らすためにも、年金額の増加や貯蓄・資産運用による老後資金の準備など、今のうちにできることから始めていきましょう。

参考資料

加藤 聖人