2. 休眠口座からの預金の引き出し方法

休眠口座となった資金は国に没収されるわけではなく、手続き次第で預金の受け取りや口座の解約が可能です。

休眠預金の引き出しはATMではできませんが、通帳、印鑑、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を持参すれば金融機関の窓口で手続きを行うことができます。

休眠口座:通帳やキャッシュカードを紛失した場合の必要書類

休眠口座:通帳やキャッシュカードを紛失した場合の必要書類

出所:金融庁「「休眠預金等活用法Q&A(預貯金者の方などへ)」(PDF:408KB)」

通帳やカード、印鑑がなくても条件を満たせば引き出しは可能ですが、銀行によっては追加の書類が必要な場合があるため、事前の確認が重要です。

特に、口座番号がわかっている場合は通帳やカードがなくても手続きが比較的スムーズに進みます。

しかし口座番号が不明だと手続きが複雑化し、時間がかかることもあります。

場合によっては口座の特定が難しく、手続きを断られるケースもあるため、金融機関のウェブサイトや電話で手続き方法を事前に確認しておくことをお勧めします。

必要な書類を整えて、早めに手続きを進めることがスムーズな対応につながるでしょう。
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3. 休眠口座にならないための対策

休眠口座を防ぐためには、定期的に口座の「異動」を行うことが重要です。

休眠口座:休眠口座にならないための「異動」とは

休眠口座:休眠口座にならないための「異動」とは

出所:金融庁「「休眠預金等活用法Q&A(預貯金者の方などへ)」(PDF:408KB)」

預け入れや引き出し、通帳の記帳などが「異動」として認められ、休眠口座になるのを防ぐ手段となります。

たとえばATMで少額でも預金を引き出したり預け入れたりすることで、休眠口座化を防ぐことができます。ただし通帳の記帳だけでは金融機関によっては「異動」とみなされない場合もあるため、注意が必要です。

休眠口座を防ぐためには日頃から定期的な口座利用を心掛け、必要でないなら整理するようにしましょう。また、引っ越しなどで住所が変わった際は必ず金融機関に住所変更を届け出ることも重要です。

4. まとめにかえて

休眠口座から資金を引き出すには通帳やカードがなくても、適切な本人確認書類を提示することで手続きが可能です。

必要な書類を事前に準備し、早めに金融機関の窓口に申し出るようにしましょう。

また、休眠口座を発生させないためには預金の状況を確認することが重要です。自分の資産をしっかりと管理するためにも、日頃からこまめなチェックを心掛けましょう。

参考資料

石川 美香