転職を成功させるためには、まず書類審査を通過しなければなりません。そのためにはこの人に会ってみたいと思われるような履歴書をできるかが重要なポイントとなります。転職活動において履歴書は、自分のことを相手企業に知ってもらうための大切なツールです。納得できる履歴書を作成するためにも、印象の良い写真の撮り方や正しい書き方をマスターして転職を成功させましょう。

目次

1. 転職の履歴書に書く学歴や職歴の注意点
2. 転職の履歴書に書く好感度の持てる志望動機のポイント
3. 転職の履歴書にある本人希望欄の書き方とポイント
4. 転職の履歴書に貼る写真の撮り方とおさえておきたいポイント
5. 転職の履歴書のテンプレートの種類と使い方
6. 転職の履歴書のサイズについてのポイント
7. 転職の履歴書の郵送の仕方とポイント
8. おわりに

転職の履歴書に書く学歴や職歴の注意点

転職の履歴書において、学歴欄を書く際には、中学校卒業から記載し、高校や大学、専門学校、大学院などの入学と卒業の年次をそれぞれ記入していくことが一般的です。また、職歴や経歴について、短期アルバイトや生い立ちなどは、履歴書に書く必要はありませんが、アルバイトの経験がアピールできる材料であれば職務経歴書や履歴書のPR欄に書くようにすると良いでしょう。

また、退職理由については具体的な理由を書くのではなく、「一身上の都合により退職」と書くことが一般的です。学歴や職歴は事実と異なる表記をすると、学歴詐称や職歴詐称となり、罪を問われる恐れがありますので細心の注意が必要です。学校名や学科名、企業名や勤続年数などを省略したりすることは避けて、すべてを正確に、省略なく記載することが、面接を受ける企業との信頼関係を築く上でも大切です。

学歴において、中退がある場合は「家庭の事情により中途退学」など、理由を簡潔に書くことがポイントです。「中退」を「卒業」と偽ることも、学歴詐称になりますので、正直に書くことが大切です。

空白の期間については、面接で説明を求められることもありますので、事前に受け答えができるよう準備しておくとよいでしょう。

転職の履歴書に書く好感度の持てる志望動機のポイント

履歴書を書く時に、書き方次第で大きく印象が変わる項目があるのをご存知でしょうか。

それは「志望動機」です。志望動機を書く際、書くことが思い浮かばす手が止まってしまった経験はありませんか。志望動機は今後チャレンジしていきたいことなどを効果的に記載することができれば、仕事に対する熱意や情熱を印象付けることが可能な重要な項目です。転職においては、新卒の就活と違い、曖昧な志望動機は通用しません。応募先の企業に対してどのような貢献ができるのか、ビジョンや目標などを具体的に書くことで、是非来てほしい人材だと思って貰うことが大切なポイントとなります。

転職活動においては、複数の企業を受けるケースも多く見られますが、志望動機の使いまわしは避けましょう。応募先の会社をよく調べて、どこに興味を持ったのか、どこに魅力を感じたのかを具体的に説明することが大切です。また、言葉使いを意識することも印象を良くするためのポイントとなります。たとえば、「思います」は「存じます」、「感じです」は「と考えます」など、丁寧で正しい言葉を選んで書くようにしましょう。

その他、気をつけたい注意点としては、志望動機に家庭の事情などの個人的すぎる志望動機を記載するのはマイナスの印象を与えてしまう恐れがあります。事前に伝えておきたい内容であれば、特記事項やその他の欄を利用したり、面接の際に口頭で伝えるなどして誤解が生じないように工夫しましょう。

転職の履歴書にある本人希望欄の書き方とポイント

一般的な履歴書には、本人希望欄を書くスペースがありますが、いざ転職の履歴書を書く際に、何を書いたら良いのか分からないというケースも少なくありません。本人希望欄といっても、具体的な手取り金額を記載することは避けましょう。本人希望欄に記載しておく内容としては、勤務地の希望や、入社可能日、連絡先や連絡のつく時間帯などが一般的です。

勤務地の希望を記載する場合は、どうしてもそれ以外では難しいという条件がない限りは、採用の可能性を狭めてしまわないよう、「首都圏」や「関西圏」などの大まかなエリアを記載するに留めておき、詳しいことは面接などで伝えるほうが良いでしょう。

また、複数の職種を募集している企業の場合は、「営業職を希望します」など、希望する職種を書いておきます。希望欄に特に記載することがない場合でも、「特になし」と書くのは避けるようにしましょう。空欄にしたり「特になし」と記載することによって、誠意がないように思われたり、雑な印象を与えてしまう可能性もあるためです。書くことがない場合は、「貴社規定でお願いします」という一文を記載しておくと良いでしょう。

転職の履歴書に貼る写真の撮り方とおさえておきたいポイント

履歴書には、自分の顔写真を貼るスペースがありますよね。多くの場合、写真のサイズについては、履歴書の写真の貼付枠に記載されていますが、縦が4センチで、横が3センチであることが一般的です。

写真の撮影方法としては、写真館でプロに撮影してもらうことが一番望ましいですが、時間がない場合は、スピード写真などでも撮影可能です。

しかし、自撮りや自宅印刷、アプリなどの写真は、履歴書においては使用を避けたほうが良いでしょう。また、好感の持てる写真を撮るためには、服装や髪型に気をつけることも大切です。通常、私服で勤務している会社であっても、面接の際には黒や紺のスーツを着用して写真を撮ることを基本とし、清潔感のある髪型を心がけましょう。

男性は整髪料で固めすぎない、ナチュラルな髪型を意識し、寝ぐせなどがついていないかをチェックします。女性は、長い髪を束ねるようにし、髪の毛でジャケットやブラウスの襟を隠さないように注意しましょう。さらに、男女ともに前髪は目にかからないように気をつけることで明るい印象になります。

また、最近では履歴書をメールなどで提出することを求める企業も増えてきています。その場合、写真をデーター化することが一般的ですが、方法としては手元にある写真を自宅やコンビニでスキャンする方法があります。また、写真館でデーター化してくれるサービスを利用すると、費用は他の方法に比べてやや高くなりますが、仕上がりがキレイであったり、撮り直しもできたりします。

写真の印象は書類審査の上では重要な要素の1つです。一緒に働きたいと思って貰える好感度が表現できているかに重点を置き、自分らしさが表現できている良い写真を準備するよう心掛けましょう。

転職の履歴書のテンプレートの種類と使い方

履歴書のテンプレートには、複数の種類があります。どのタイプを使用しても問題はありませんが、職種や雇用形態などによって使い分けることもできます。全国的に統一された履歴書の規格としてJIS規格があります。JIS規格の履歴書は最もスタンダードなテンプレートで、志望動機や特技など自分の経験をアピールしやすい形式となっているため、転職の際に使用する履歴書としておすすめです。ただし、自己PRをするための項目が無いので、既存の項目を使って上手に自己PRを盛り込むことが必要です。

Word版やPDF版などがあり、Word版は、パソコン内で記入・保存することが可能で、そのまま印刷することができますので使いやすいことが特徴です。また、そのままデーターとして送ることが可能ですので、メールで履歴書を送る場合などはとても便利です。

PDF版は、基本的にパソコン上で履歴書の内容を打ち込むことはできません。履歴書のテンプレートを印刷して手書きをすることが一般的です。印刷したものを手書きで出しても失礼にはあたりませんので、安心して使用できます。印刷することのメリットとしては、自宅で印刷ができるので、書き直しをしても購入する必要がないため、ほとんどお金がかかりません。また、PDFは表示が崩れにくいため、Word版で作成した履歴書をPDF版に変換してネットで送信することもできます。

転職の履歴書のサイズについてのポイント

基本的に、履歴書のサイズにはB5サイズとA4サイズ、A3サイズなどさまざまありますが、企業側からの指定がない限り、いずれのサイズを使用しても良いとされています。選ぶ際のポイントとしては、当然、用紙のサイズが大きくなるほど書き込める文字数が多くなりますので、履歴書に書くことがたくさんあるという場合はA3、A4サイズ、あまり書くことがないという場合にはB5サイズを選ぶことも良いかもしれません。

また、履歴書は封筒に入れて提出することが一般的ですが、封筒には茶封筒と白い封筒とで、違いがあることをご存知でしょうか。通常、茶封筒は請求書や領収書などの事務的な書類やビジネスにおける用途で使用されることが多いため、履歴書などの正式な書類に関しては、白い封筒を使用するほうが望ましいといえます。

また、転職活動においては、履歴書と一緒に職務経歴書を提出することが一般的であるのが、新卒の就職活動との違いといえるでしょう。職務経歴書のサイズは、指定がない限りA4サイズが一般的です。B5サイズの履歴書を使用したからといって、職務経歴書のサイズをB5にそろえる必要はありません。もちろんA3の印刷用紙がないときはA4用紙2枚に印刷してもかまいません。

履歴書と職務経歴書の大きさを揃えることよりも、それぞれ正しく記載されているか、読みやすい文章であるかなどを重要視した履歴書、職務経歴書を作成することが重要です。

転職の履歴書の郵送の仕方とポイント

履歴書や職務経歴書などの書類を封筒に入れる際には、汚れや折れを防ぐためにもクリアファイルに入れます。応募書類を郵便などで送る際は封筒を使用しますが、住所や宛名の書き方にはこだわりのない企業は多いと思いますが、気になるようでしたら縦書きで記載するのが無難といえるでしょう。

また、履歴書の他にも職務経歴書などを一緒に送付する場合は、封筒の表の左下に「応募書類在中」と記載し、職務経歴書を同封していない場合は、「履歴書在中」と記載します。いずれにしても、分かりやすいように赤字で記載するようにするのがよいでしょう。

さらに、書類を郵送をする際には、添え状をつけると良い印象を与えることができます。添え状とは送付状とも呼ばれ、送付した資料の内容について記載した書面です。添え状をつけることで丁寧さが伝わり、アピールポイントになる可能性がありますので、郵送の際にはつけることをおすすめします。郵送をする際の注意点として、特別な事情がない限りは普通郵便で送るようにしましょう。なぜなら、簡易書留などで送った場合、受け取りの際にサインやハンコが必要となり、先方の手を煩わせることもあるためです。

また、切手の料金不足のトラブルを避けるためにも、窓口に持って行き、重さを計ってもらうようにしましょう。記念切手などを使用することは、ビジネスマナーとしてふさわしくないため通常の切手を使用することをおすすめします。

おわりに

履歴書の書き方や、好感度の上がる履歴書の写真の撮り方、郵送の仕方などをご紹介しました。転職の際は、新卒での就職活動と違い、どのような経歴で働いてきたかをアピールする必要があります。このため、履歴書だけでなく、職務経歴書などの書類を作成してアピールする必要があります。希望する仕事に就くためにも、自分が納得することができる応募書類を作成して面接に備えておくと安心です。そして、転職活動を成功させましょう!

LIMO編集部