株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反落、一時▲452円安まで売られる

2018年7月11日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,932円(▲264円、▲1.2%) 4日ぶり反落
  • TOPIX 1,701.8(▲14.2、▲0.8%) 4日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,029.7(▲12.4、▲1.2%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:485、値下がり銘柄数:1,563、変わらず:51
  • 値上がり業種数2、値下がり業種数:31
  • 年初来高値更新銘柄数:14、年初来安値更新銘柄数:147

東証1部の出来高は13億6,664万株、売買代金は2兆3,208億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。日本時間の朝方にトランプ大統領が、新たな対中国輸入制裁関税の検討を表明したことで、利益確定売りが広がりました。

ただ、依然として模様眺めムードも根強く、売買代金は2兆3,000億円程度の盛り上がりに欠けた商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。トランプ大統領の新たな“脅し”を懸念して、前場の半ばには一時▲452円安まで売り込まれる場面が見られています。

その後は下げ幅を縮小したものの、終値では22,000円を割り込む4日ぶりの反落で引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きで4日ぶりの反落となりましたが、下落率は日経平均株価より小さくなりました。これは、日経平均株価を構成する大型株の売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は続落、売買代金は連日で1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は5,542万株、売買代金は1,066億円となりました。出来高は前日より増加しましたが、売買代金は減少しています。ただ、減少した売買代金も連日で1,000億円を上回るなど、徐々に商いの改善傾向も出ていると言えましょう。

ただ、総合指数は続落となりました。再び1,000ポイント割れの危機が広がる中、大台死守の攻防が続きそうです。

エーザイが一時▲8%安に迫る急落、ソフトバンクGはいつの間にか9日続伸

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)、ダイキン工業(6367)、日東電工(6988)など指数寄与度の高い大型株が大幅安となりました。

また、株価爆騰が続いてきたエーザイ(4523)が一時▲8%安に迫る急落となり、リクルートホールディングス(6098)も一時▲6%安に迫る急落となっています。

その他では、マツダ(7261)やSUBARU(7270)など自動車株の一角が再び年初来安値を更新し、パナソニック(6752)も連日での安値更新となったことが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)がついに9日続伸となり、ソニー(6758)も値を上げて年初来高値を更新しました。

また、昭和シェル石油(5002)との経営統合が正式決定となった出光興産(5019)が一時+12%高に迫る爆騰となり、年初来高値を更新しています。

新興市場では、前日に新規上場のMTG(7806)が大幅続伸となって高値を付け、時価総額はマザーズで第2位の規模を維持しました。一方、ZUU(4387)が大幅下落となり、串カツ田中ホールディングス(3547)は連日の急落で年初来安値を更新しています。

青山 諭志