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(初公開日:2021年8月14日)

人生100年時代の幕開け。多くの方にとって、老後の収入は公的年金が大きな柱となるでしょう。

日本の公的年金は、国民年金と厚生年金の2つの年金制度から成り立っており、どちらの年金制度に加入するかは、働き方によって決まります。

また、公的年金は働き方や年金加入の状況によって、もらえる金額が大きく異なることをご存知でしょうか。

今回は、国民年金と厚生年金の受給額分布を見たあと、年金と働き方の関係、そして「年金を増やす」ポイントを見ていきます。今のご時世、働き方が多様化していますので必見です。

【注目記事】政府から高齢者へ「約6万円」が支給!申請しないともらえない「年金生活者支援給付金」を解説

1. 年金のしくみをおさらい

最初に「2階建て構造」などと呼ばれる、日本の年金制度の基本をおさらいします。現役時代に加入する年金制度によって、老後に受け取る年金も変わります。

【写真1枚目/全1枚】日本の公的年金制度のしくみ

2. 国民年金「老後の年金額」

では、「国民年金」「厚生年金」それぞれの受給額事情を、厚生労働省年金局の「令和元年(2019年)度 厚生年金・国民年金事業の概況」から見ていきます。

まずは、自営業・専業主婦(主夫)などが受け取る「国民年金」の受給額から・・・・・・。

2.1 「国民年金」平均年金月額

全体平均:5万5946円

  • 男子平均:5万8866円
  • 女子平均:5万3699円

こうしてみると性別による差はありませんが、全体的に少ないことがわかります。ただ平均年金月額だけでは「どのくらいの人」が、「毎月、いくら」受け取れているかは見えてきません。

そこで「年金事情」のリアルに迫るために、次は「年金月額階級別老齢年金受給権者数」をもとに、受給額の分布を確認していきましょう。

2.2 「国民年金」年金月額階級別老齢年金受給権者数

合計:3299万2112人

  • 1万円未満:7万8940人
  • 1万円以上2万円未満:30万5498人
  • 2万円以上3万円未満:96万2046人
  • 3万円以上4万円未満:297万367人
  • 4万円以上5万円未満:470万5988人
  • 5万円以上6万円未満:766万5866人
  • 6万円以上7万円未満:1448万1778人
  • 7万円以上:182万1629人

国民年金のボリュームゾーンは、「6万円~7万円未満」ですね。

また、27.3%にあたる約900万人の方の受給額が「5万円未満」であることが分かります。受給額を増やす工夫や、ご自身で老後資金をしっかりと準備していく必要がありそうです。