3. 年金生活に突入したら支出の引き締めが重要
年金生活に突入すると、年金以外に収入を得る手段が限られてくる方がほとんどでしょう。
元気で健康な方であれば働いて収入を得る方法がありますが、高齢になるほど体力と気力が衰えるのが一般的です。
投資を通じて資産所得を得ようとしても、すべての方が投資に回せる資産を有しているとは限りません。
仮に投資に回せる資産があっても、投資経験がない方がいきなり高齢になってから投資を始めるのはリスクが大きいといえます。
収入を増やす手段が限られている以上、健全な家計を営むためには支出の引き締めが重要です。実際に受け取れる手取り額をベースに生活設計をしましょう。
たとえば、長年にわたって固定電話を設置している家庭の場合、本当に必要か考えてみましょう。携帯電話があれば、固定電話が不要というケースがほとんどではないでしょうか。
現役の頃に加入した終身保険に、そのまま加入し続けている方もいるのではないでしょうか。高齢になればリスクに備える必要が薄れるため、保険料を終身払いにしている方は解約を検討するとよいでしょう。
支出を手取り収入の範囲内に抑えて年金だけで基礎生活費をカバーできれば、貯蓄は自分の趣味に使ったり、将来の医療費や介護費に備えたり、柔軟にプールできます。
年金生活の安心感を高めるためにも、健全な家計管理を意識してみてください。
4. まとめにかえて
年金からは税金や社会保険料が天引きされ、支給額と実際の手取り額には差があります。
社会保険料は自治体によって異なるため、計算方法を調べるとよいでしょう。
実際に自由に使えるのは手取り額である以上、その金額ベースに生活設計を行うべきだといえるかもしれません。
高齢になるほど年金以外の手段で収入を得る手段が限られるため、支出を軸に家計を見直してみてください。
参考資料
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 江戸川区「国民健康保険料の計算方法」
- 長岡市「介護保険料の計算、どうなっているの? ~みなさんの保険料、大切に使います~」
- 日本年金機構「年金額はどのようなルールで改定されるのですか。」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 豊中市「公的年金からの特別徴収額が10月から急に高くなったのはなぜですか」
柴田 充輝