貯蓄する20-30代投資家は何に投資をしているのか

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「貯蓄」をすでに始めている自分以外の投資家の「お財布」事情には興味がある人は多いのではないでしょうか。「自分も資産形成をはじめたいものの何に投資をして良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

一方で、他人に「お金」の話は聞きにくいというのが本音ではないでしょうか。そこで今回は日本証券業協会が2018年1月に発表をした「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告」から株式や投資信託といった有価証券投資をしている投資家の特徴ついてみていきましょう。

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同調査は、全国の個人投資家(20歳以上)の5073人にアンケートを実施。株式、投資信託、公社債のいずれか、もしくは複数保有している層である既に投資家である人たちに行った調査です。今回はシリーズとして年代ごとに貯蓄内容をお伝えしています。

「貯蓄」とは「貯金」とは違う

まずはじめに「貯蓄」がどのようなものかを整理しておきましょう。総務省によれば「貯蓄」とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計を言います。

「貯蓄」には「貯金」や「預金」といった安全資産だけではなく、有価証券などのいわゆるリスク資産も含まれていることに注意が必要です。表現としてはどちらかというと「金融資産」という方が近いかもしれません。したがって、ここでいう投資家は「貯蓄」を始めているということになります。

20-30代の投資家はどういった金融商品を保有しているか

さて、「貯蓄」と「貯金」の違いを確認したところで、日本証券業協会の「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告」の調査での50代の投資家がどのような金融商品に投資をしているのか見ていきましょう。

以下は、それぞれの貯蓄の金融商品に対してどれくらいの比率が保有しているかの割合を示したものです。

  • 預貯金:92.9%
  • 株式:79.2%
  • 保険:46.0%
  • 投資信託:50.8%
  • 公社債:14.6%
  • 信託:12.8%

20-30代投資家も株式投資の経験者は多い

みなさんの印象はいかがでしょうか。預貯金の9割超の保有比率は多くが納得するところでしょう。もっとも預貯金を保有しない方が7%もいるのかという驚きはあるかと思います。

また、株式は8割近く、投資信託も半分以上の投資家が保有していることが分かります。株式や投資信託は投資家層にとってはなじみのある金融商品ということが言えます。

もっともこの調査は株式や投資信託をすでに保有している人にしている調査なので株式の保有比率が8割近くあるのも当然かもしれません。その一方で「預貯金だけで貯蓄とよべる投資をしていない」という方もまだいらっしゃるでしょう。ただ、今回の調査では自分以外の同年代の方にはリスク資産に投資をしている人がいるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。「実りある貯蓄」を目指して資産形成のきっかけになれば幸いです。

青山 諭志

ニュースレター

慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット動向、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用動向を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。