2024年8月2日、日本年金機構は「国民年金保険料がねんきんネットから納付できるようになります」と発表しました。

2024年8月5日から、インターネットバンキングのPay-easy(ペイジー)を通じて納付ができるようになるとのことです。

このように世の中ではキャッシュレス化が急速に進んでおり、手元に現金がなくても決済が出来る便利な時代になってきましたね。

暮らしが便利になる一方で、物価上昇の影響もあり、家計を切り詰めて生活している方も多いのではないでしょうか。
特に公的年金を主な収入源とするシニア世代は、このような状況下の中で十分な生活を送れているのかも気になるところです。

そこで今回は、現行の公的年金制度について確認しながら、年金を受給している60歳代・70歳代・80歳代の年金受給額について詳しく見ていきます。

そのうえで、働き世代の皆さんが、将来訪れる老後に向けてどのような準備をしていったらいいのかも確認していきましょう。

1. 【公的年金】国民年金と厚生年金「2階建てのしくみ」とは?

日本の年金制度は、よく「2階建て」と呼ばれます。

1階部分が国民年金で、2階部分が厚生年金です。

【写真全7枚中1枚目】厚生年金と国民年金の仕組み、2枚目から年金一覧表をチェック!

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 1階部分:国民年金

国民年金は、基本的には日本に住んでる20歳から60歳までの全員が加入するものなんです。

例えば、学生やフリーランスの人が対象です。

気になるのが保険料ですが、2024年度は月額1万6980円を支払うことになっています。

この金額は、全員同じです。

40年間コツコツ支払っていけば、満額の年金をもらえる仕組みとなっています。

1.2 2階部分:厚生年金

厚生年金は、会社員や公務員の人が加入する年金です。

国民年金の「上乗せ」部分で、収入に応じて保険料が変わります。だから、収入が高いほど保険料も高くなり、もらえる年金額もその分増える仕組みです。

どれだけ保険料を納めたか、加入期間がどれだけ長いかで、もらえる金額が変わってきます。このため、年金額には個人差が出やすいんですね。

この仕組みを知っておくと、自分の年金が将来どうなるか、少しイメージしやすくなるかもしれません。