3. 砂壁の上に壁紙を貼る際の注意点
砂壁の上に壁紙を貼る際は、貼って剥がせる壁紙を使いましょう。
賃貸団地では原状回復が必要なため、基本的に元の壁や床を変化させるリフォームができません。
砂壁の表面を撤去して壁紙を施工することはできず、砂壁自体は残さなければいけないのです。
原状回復ができるように、リメイクシートなど貼って剥がせるタイプの壁紙がおすすめです。
しかし、剥がせるタイプの壁紙のなかにも、さまざまな種類があります。
砂壁の上から貼って剥がせるタイプなのか、表記を必ず確認してください。
強粘着タイプの場合は、剥がす際に砂壁が一緒に剥がれる可能性があるので注意しましょう。
4. 砂壁が劣化する原因
砂壁が劣化する原因は、以下の3つが挙げられます。
- 湿度変化
- 経年劣化
- 物理的な衝撃
砂壁には吸放湿機能(湿気を吸収・放出する機能)があるため、湿度によって膨張したり収縮したりします。
その動きにより、ひび割れたり剥がれたりしてしまいます。
また、何年も時間が経つと砂を固めていた糊が劣化して剥がれ落ちやすくなることも、劣化の原因です。
砂壁は柔らかいため、人や家具がぶつかってしまうと剥がれてしまうので注意しましょう。
5. 現在の日本の住宅事情(令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計結果)
2024年4月30日、総務省より「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」が発表されました。
同調査によれば、日本の総住宅数は2018年から4.2%(261万戸)増となる6502万戸(2023年10月1日現在)でした。
総住宅数は1978年より右肩上がりに伸びており、増加率についても2018年の2.9ポイントから4.2ポイントへ上昇しています。
空き家率も13.8%と過去最高で、900万戸の空き家が存在しているのが日本の住宅の現状です。
6. まとめ
古くなった和室の砂壁を壁紙に変えると、おしゃれな空間を作れます。
インテリアに合う壁紙の選定やアクセントクロスの活用、ベニヤ板を使用する方法など、さまざま方法で素敵な空間に変えられます。
壁紙と絵画を組み合わせたり、照明を当てたりすることで、より魅力的な空間に仕上げられるでしょう。
賃貸団地では原状回復が必要なため、貼って剥がせる壁紙がおすすめです。
工夫して素敵な壁面を作り、快適なインテリアライフを過ごしましょう。
参考資料
上永 智史