ファイナンシャルアドバイザーの筆者は、日々お客様から資産運用の相談を受けています。その中で「預貯金だけでは老後が不安……」という声をよく聞きます。
日本はいま超低金利時代。銀行などに漠然とお金を預けているだけでは資産は増えません。資産運用でお金を育てる意識も大切ですが、預貯金とは異なり投資にはリスクがあります。
昨今の株価の大きな変動を受け、資産運用をおこなっている方からは「このまま投資を続けていて大丈夫なのか」という不安も聞こえます。
特に、年金生活を支える老後資金を準備している人、もしくはリタイヤ後の資産を運用しながら育てている人にとっては、心穏やかではないかもしれません。
リタイヤ後の年金生活は、現役時代よりも少ない収入でやりくりしていく世帯が一般的。昨今の止まらぬ物価高に、多くのシニア世帯の家計が圧迫されています。
そんな中、去る2024年6月21日、岸田首相は年金生活世帯や低所得者世帯などをターゲットにさらなる救済措置を検討中と明言。
詳細や対象者はまだ公表されていませんが、すでに進行中の各種支援策に加え、秋ごろをめどに追加の給付金支給が検討されています。
今回は、令和の年金エイジ「65歳以上世帯」の貯蓄事情をデータで俯瞰。65歳以上のリタイア世帯の家計収支や年金受給状況も、総務省、厚生労働省の一次資料をもとに確認していきます。