4. 自分の社会保険料がいくらか把握しておこう
本記事では、社会保険料額階級別に社会保険料の納付割合を紹介していきました。
雇用者世帯と自営業世帯を比較すると、雇用者世帯のほうが高額納付者が多いことがわかりました。
一見すると、自営業世帯のほうが保険料負担が少なく「お得」に感じるかもしれません。
しかし、雇用者世帯が加入している社会保険制度のほうが基本的に保障が手厚いため、いざという時の安心感は雇用者世帯のほうが高いといえます。
たとえば、出産や事故などで一時的に働くことが困難になった場合、雇用者世帯では各種給付金が支給されますが、自営業世帯にはそのような支援がありません。
また、老後の年金においても、雇用者世帯は自営業世帯が加入する「国民年金」に上乗せして「厚生年金」も受け取れるため、より充実した老後資金を確保しやすい傾向にあります。
上記を踏まえ、将来の経済的準備を考えるうえで、ご自身が加入している社会保険制度の種類や納付額を把握することが非常に重要です。
今一度、ご自身の社会保険料の金額と内訳を確認し、それが将来の経済的安定にどのように寄与するかを考えてみると良いでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 全国健康保険協会「令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」
- 厚生労働省「労働保険料の申告・納付」
- 厚生労働省「令和6年度の雇用保険料率について」
太田 彩子