3. 富裕層の世帯数や資産額が増えるひとつの理由

三井住友トラスト・資産のミライ研究所が実施したアンケート調査からは、相続資産額の規模が増加していることがわかります。

これにより、富裕層の世帯数や資産額が増えていると考えられます。

3.1 相続や贈与による資産増

三井住友トラスト・資産のミライ研究所が実施したアンケート調査によると、「相続を受けたことがある」と回答した人の相続資産規模は以下のとおりでした。

  • 20~29歳:906万円
  • 30~39歳:2628万円
  • 40~49歳:1677万円
  • 50~59歳:2850万円
  • 60~69歳:2463万円
  • 平均:2346万円

相続する際、「株式」や「債券」「投資信託」などの金融商品を相続している人も多いようです。

日本が経済成長していくにつれ、金融商品の価値が上昇すれば、相続により資産が大幅に増えることになるでしょう。

そもそもこれからの社会において、若い世代が少なく、高齢者が多いという構造がますます顕著になると考えられます。

一人っ子が増えることにより、相続は一人に集中する傾向が強まるでしょう。

本人の意図しないかたちとは言え、相続により「富裕層の仲間入り」となるケースがあると考えられます。

<調査概要>

  • 三井住友トラスト・資産のミライ研究所「相続資産の規模と形態について」
  • 対象年齢:20歳~69歳
  • 回答者数:1766人
  • リリース公開日:2022年11月16日

次章からは、富裕層の共通点として「お金の使い方」を見ていきましょう。