もうすぐ年金支給日がやってきます。年金は基本的に2ヶ月ごとの支給となるため、次回は8月15日です。
では、現在支給されている老齢年金は平均でいくらなのかご存知でしょうか。
おそらく、そこまで具体的に考えている方は少ないでしょう。なんとなく「老後のお金が心配」とは思うものの、実際にどのくらい準備が必要なのか、何をしたらいいのかまでは考えられない方が多いかもしれません。
近年では、物価上昇や電気代の高騰など日々の生活に負担がかかっています。このような状況下で、シニア世代は十分な生活を送れているのかも気になるところです。
そこで今回は、公的年金制度について確認しながら、年金を受給している60歳代・70歳代・80歳代の年金受給額について詳しく見ていきます。
そのうえで、将来訪れる老後に向けてどんな準備をいたらいいのかも確認していきましょう。
1. 公的年金とは?国民年金と厚生年金「2階建てのしくみ」
まずは公的年金制度について確認しましょう。
下図のとおり、日本の年金は「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建て構造をしています。
1.1 1階部分:国民年金
国民年金には、日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則として加入します。
支払う保険料は全員一律で、2024年度は月額1万6980円。これを40年間欠かさず納めれば、満額が受け取れる仕組みです。
1.2 2階部分:厚生年金
一方で厚生年金には、会社員や公務員、またパート等で一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せする形で加入します。
保険料は収入に応じて変わり、上限があります。
「どれだけ加入したか」「どれだけ保険料を納めたか」などにより年金額が決まるので、個人差が大きく出やすいといえるでしょう。