5. 老後に受給する年金から「税金・社会保険料」が天引きされる
本記事では、現代のシニア世代の厚生年金や国民年金の平均受給額の実態に迫りました。
厚生年金は月額10万円以上を受給する人が約8割です。国民年金と比べると手厚い印象を受けますが、現役時代の月収の半額以下となるため、年金収入に依存しないマネープランを立てる必要があります。
また、老後に受給する年金からも税金や社会保険料が天引きされることも頭に入れておきましょう。
年金額や控除されるもの、お住いの地域など、天引き額は個々で異なりますが、手取りは額面の80~95%程度と想定できます。
5.1 ご参考:年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説
日本の公的年金制度は複雑で、多くの人がさまざまな疑問を抱えていることでしょう。ここでは、年金に関するよくある質問を取り上げ、その解答を解説します。
5.2 「繰下げ受給」とはどんな制度?
年金の受給開始年齢を遅らせることで、受給額が1カ月につき0.7%増える「繰下げ受給」があります。
例えば、65歳から受給を開始する予定を75歳0カ月まで繰り下げると、84%増額となります。これは、長期間働くことができる人や、他の収入源がある人にとって有利な選択肢となります。
5.3 年金を増やす方法はあるのか?
年金を増やす方法はいくつかあります。自営業やフリーランスの方は、国民年金の付加保険料を支払うことで、将来の受給額を増やせます。
また、厚生年金に加入する働き方に切り替えることも一つの方法です。
さらに、老後資金を増やすという意味では、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)などを利用して、自身で資産運用を行うのも選択肢です。ただし、運用にはリスクがあることに注意が必要です。
参考資料
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
和田 直子