2018年6月14日に行われた、日本ビューホテル株式会社2018年4月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。

スピーカー:日本ビューホテル株式会社 代表取締役社長 遠藤由明 氏

2018年4月期決算説明会

遠藤由明氏:ただいまご紹介いただきました、日本ビューホテル株式会社の代表取締役社長を務めます、遠藤由明でございます。

本日は大変お忙しい中、当社2018年4月期の決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

本日お越しいただきました多くのみなさまとは、すでにご挨拶をさせていただいておりますが、私は一昨年(2016年)7月に代表取締役社長に就任いたしまして、約2年となります。当社一筋36年の、プロパーの人間でございます。

この2年を振り返ってみますと、新施設といたしましては、一昨年の7月に「那須りんどう湖 LAKE VIEW」に、ブッフェ&マルシェということで、「Mekke!」の開業。

そして、昨年(2017年)5月に「札幌ビューホテル 大通公園」を開業させ、今年(2018年)の5月22日に、「大阪ビューホテル 本町」を開業いたしました。事業基盤を拡大することができております。

また、今後の新たな指針・方向を示します第2次中期経営計画を、昨年の1月に発表させていただいておりまして、前期の2018年4月期より取り組みを始めております。

計画のテーマといたしましては、「Sustainable Growth」。訳しまして、「長期持続的な成長」と命名しておりまして、長期的な視点から、成長戦略を策定した次第でございます。

まずは、既存ホテルの安全・安心の確保。お客さま満足度を向上させます、ビューホテルのブランドの確立。そして、都市型観光ホテルの展開をしっかりと指揮するとともに、業績向上に真摯に取り組んでまいりたいと考えております。

みなさまにおかれましては、今後とも当社グループの事業につきまして、ご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

1. 2018年4月期 業績の状況 ①連結損益実績

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それでは、2018年4月期決算についてご説明させていただきます。

説明会資料の3ページをお願いいたします。最初に、2018年4月期業績の状況から、ご説明に入らせていただきます。

連結での損益につきましては、売上高が212億9,400万円。営業利益が6億1,700万円。減価償却前営業利益が21億9,300万円。経常利益が6億100万円。親会社株主に帰属する当期純利益が2億9,700万円となっております。

前期比で見てみますと、売上高がプラス11億1,400万円。営業利益がマイナス7億4,500万円。減価償却前営業利益もマイナスで3億200万円。経常利益がマイナス7億200万円で終了しておりまして、増収ではございますが、営業利益および経常利益につきましては、減益となった次第でございます。

なお、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期の2017年4月期は「高崎ビューホテル」の営業終了および「秋田ビューホテル」の借地権等の資産価値の見直しを行っておりまして、合計25億5,000万円の減損損失を計上しておりますので、マイナス15億5,400万円の純損失でございましたが、当期につきましては黒字転換しました。

セグメント別にご説明申し上げますと、ホテル事業は増収減益でございます。その主な要因といたしましては、まず1つ目に(2017年)5月3日にオペレーションチェンジ(を行いました)、運営の交代によって、「札幌ビューホテル 大通公園」が開業しまして、客室部門を中心に売上に寄与しました。

こちらは、1階に開放感あるブッフェレストランを新設しまして、それによりまして、5ヶ所ありましたレストランバーを2ヶ所に集約し、グレードを上げたうえで、効率化を図ったところでございます。

また、2階から4階までの3フロアにつきましては、レストランおよび小宴会場がございましたが、こちらを客室に改装しておりまして、61室新設を増室したところでございます。

そして、婚礼部門からは撤退しまして、(事業の)選択と集中により、より宿泊部門に比重を高めた売上構成に変えておりまして、収益の拡大を図ってまいります。

2つ目は、旗艦ホテルでございます「浅草ビューホテル」が、5月から11月までの7ヶ月間に1階ロビーの全面改装を行いまして、12月にリニューアルオープンいたしました。

改装工事期間中では、一部のレストランをクローズしたほか、受変電施設の更新もございまして、8月下旬から22日間館内を全館営業クローズしましたので、「浅草ビューホテル」につきましては減収となっております。

3つ目に、「高崎ビューホテル」につきましては、12月31日のご宿泊のお客さまをもって、営業を終了いたしました。

以上のように、第2次中期経営計画に基づきまして、期中に目論んでおりました(事項の)1つ目に、札幌および大阪の開業経費によるもの。2つ目に、札幌・浅草をはじめとしました、大規模な設備投資を実行したこと、3つ目に、高崎の営業終了の影響。これらによりまして、減益となりました。

また、少子高齢化に伴う婚礼部門の苦戦や、サービス部門における派遣社員等の想定以上の人件費の高騰、人材確保を含めて、人件費の増加がございました。

なお、東京電力から原発事故による逸失利益の補償金5,600万円を受領し、営業外収益に計上しております。

続いて、施設運営事業でございますが、こちらは減収減益となっております。客室部門は堅調に推移いたしましたが、「ホテルグリーンパール那須」が改装工事のために、1ヶ月間全館クローズしたこともありまして、わずかに減収でございました。

また、業務の効率化を図るべく、一部のレストランの営業時間の見直しなども行いまして、経費の削減に努めましたが、一方では販売費等の経費が増加し、わずかに減益となっております。

最後になりますが、遊園地事業でございます。こちらは繁忙ピークである夏休み8月の21日間、連続降雨。秋の紅葉シーズン連休での、週末の台風の到来。そして、10月から3月の湖の浚渫工事は、いわゆる湖の水を抜いて、清掃等の作業(でございますが)その影響などもありまして、集客に苦戦しました。そして、減収となっております。

売上の伸びの見通しが立たない中、一部施設の営業時間の見直しや、業務効率と経費の低減を図って、営業損失の縮小に努めました。遊園地事業につきましては、本社営業部の管轄を拡大し、事前販売の強化に努めているところでございます。

また、この分野専門の社外のコンサルタントと契約をしまして、助言をいただきながら、新たなアトラクションの導入や広告PR手法を取り入れまして、話題を呼び、リピーターを増やす戦略戦術にて、立て直しを図っているところでございます。

親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、設備投資に係る固定資産除却損の2億8,100万円を特別損失に計上したことや、今後の業績予想を勘案いたしまして、繰延税金資産を見直したことによりまして、2億9,700万円となっております。

以上となります。

1. 2018年4月期 業績の状況 ②ホテル事業の指標

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4ページに移ります。次に、業績の状況としまして、主力を占めるホテル事業の状況をご説明申し上げます。左側は、部門別の売上推移でございますが、改装による既存ホテル業績の底上げおよび新規ホテルの展開によりまして、増収基調を継続しております。

2018年4月期の売上実績につきましては、宿泊部門が2012年4月期からの6年間で、プラス約32億円と、堅調に伸びております。

また、レストラン他部門の新規オープン等もございまして、6年間ではプラス約11億円と、増収基調を継続している次第でございます。

婚礼・宴会の部門につきましても、増収基調できましたが、2018年4月期におきましては、宴会については堅調に推移したものの、婚礼については「高崎ビューホテル」の営業終了や、少子高齢化に伴い、集客の伸びの鈍化がございまして、減収となっております。

婚礼につきましては、各ホテルともに、来館者に対する受注決定率が高い水準で推移しておりますが、来館者が鈍化しているということです。来館者を増やすべく告知方法等の強化を図るため、バンケットを兼ね備えたシティホテル……浅草・成田・秋田、この3つに特化したプランナー配置を行いまして、地域でのシェア拡大を図っていくといった戦略をとってまいります。

右側は、客室の稼働率と利用単価をグラフにしたものでございます。1日の売上の最大化を図るレベニューマネジメントの効果によりまして、高い稼働率を維持しながら単価アップを図り、ADRは前期比よりもアップしているといったところでございます。

旗艦ホテルであります「浅草ビューホテル」につきましては、(2017年)8月下旬から22日間のクローズがございましたが、その期間を除いて計算してみますと、稼働率は90パーセントを超えました。

ADRは、「浅草ビューホテル」の場合、前期比で330円アップとなっておりまして、20,887円となり、客室部門が売上および利益に貢献したといったところでございます。

1. 2018年4月期 業績の状況 ③連結財務実績

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5ページに移りまして、連結財務実績と貸借対照表についてのご説明に入ります。

資産合計は310億4,600万円、負債は183億9,300万円、純資産は126億5,200万円となっております。

前期の2017年4月期末の連結貸借対照表からの増減で見てみますと、有形固定資産は「浅草ビューホテル」と「札幌ビューホテル 大通公園」の改装工事、そして「札幌ビューホテル 大通公園」の賃貸借契約によります契約年数分のリース資産が計上されまして、77億1,400万円増加したということでございます。

「札幌ビューホテル 大通公園」の賃料につきましては、リース負債として、固定負債および流動負債にも計上されております。いわゆる、オンバランスでの計上ということでございます。

また、中期経営計画に基づく新規ホテルの開業や、既存事業所の改修等の事業拡大のためのシンジケート・ローンを利用しまして、長期借入が増加しているというところでございます。

自己株式につきましては、昨年(2017年)1月~7月までに実施しておりました自己株式の取得のうち、2018年4月期としましては5月~7月の実施分がございます。これが11万6,400株、1億6,000万円が増加しております。

以上となります。

1. 2018年4月期 業績の状況 ④財務指標

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それでは、6ページをお願いいたします。続いて、財務指標についてご説明させていただきます。

2018年4月期末時点で、資産合計が310億4,000万円、現預金が27億4,000万円、有利子負債が151億8,000万円、純資産が126億5,000万円となっておりまして、自己資本比率が40.8パーセントでございます。

有利子負債には、先ほどご説明申し上げましたとおり、「札幌ビューホテル 大通公園」の契約14年分の51億円がリース債務として含まれておりますが、それを含んでいても、財務基盤は高い安全性を構築しているというのが、見てとれるかと存じます。

1. 2018年4月期 業績の状況 ⑤設備投資

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7ページに移りまして、2018年4月期に実施した、主な設備投資の実績でございます。

先ほども触れましたが、「浅草ビューホテル」の1階の大規模改装のうち、(2017年)9月にフロントおよびセカンドロビーが完成しております。

同じく9月に、「札幌ビューホテル 大通公園」のグリルブッフェ&レストラン・バー「オードリー」が新設オープンしました。

これは、都内でもナンバーワンクラスの人気を頂戴しております、「浅草ビューホテル」のブッフェレストラン「武蔵」のノウハウを用いて、設計したものでございます。

北海道の食材を多く使用しておりまして、開放感あふれるブッフェレストランとして高い評価を頂戴し、知名度もここにきて上がってきましたので、今後とも期待のできるレストランであると考えているところでございます。

10月には、「札幌ビューホテル 大通公園」の2階~4階の3フロアを、客室として61室新設いたしました。

そして12月には、「浅草ビューホテル」の1階正面玄関にございます、ファーストロビーおよび、炎のエンターテインメントレストラン「薪火」および、ラウンジ・デリカコーナーがリニューアルオープンいたしまして、一連の改装が終了いたしました。

リニューアルオープンのレセプションには、地元国会議員の先生を始め、区長さま、マスコミのみなさまなど、多くのみなさまにご出席をいただきまして、応援のメッセージ等も頂戴し、華やかにオープンすることができました。

また、ご覧のとおり、エンジニアリングレポートに基づき、安全・安心を担保するための施設の更新および工事も実施しておりまして、第2次中期経営計画の初年度として、設備投資総額50億円を計画し、おおむね実行に移した次第でございます。

1. 2018年4月期 業績の状況 ⑥経営のトピックス

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8ページに移ります。こちらは、経営のトピックスということで、表示させていただいております。

まずは(2017年)5月3日に、「札幌ビューホテル 大通公園」が、東京ドームホテルさまからのオペレーションチェンジにより、リブランドオープンしております。

2つ目は、5月にインバウンド需要の取り込み(施策)の一環としまして、中国国内で利用が伸びております、電子決済サービスのアリペイを「浅草ビューホテル」で導入し、利便性を高めました。ご存じのとおり、スマートフォンなどでバーコードを読み上げまして、簡単に決済できることから、中国人旅行者から好評を得ております。

3つ目は、株主さまへの一層の利益還元といたしまして、昨年1月から7月までの株で、自己株式の取得を実施し、総額約4億800万円にて29万7,600株を取得しております。

4つ目は、すでにご説明のとおり、12月に「浅草ビューホテル」の1階フロアを全面リニューアルオープンしております。

5つ目は、「高崎ビューホテル」でございますが、こちらは12月31日の宿泊のお客さまをもって(営業を)終了しました。つきましては、地元の強い要望に応えるかたちで、株式会社グランビューに営業を譲渡した次第でございます。

最後は、(2018年)3月の当社の組織編成および人事異動に際しまして、施設管理室および調理運営室の部署を新設いたしました。施設管理室は、施設の安全・安心の強化、人材の確保・育成。これはもとより、設備投資および新規案件の精査をする際の専門部署であり、調査部署としましての位置付けでございます。

一方の調理運営室につきましては、食の安全・安心、人材確保・育成、商品開発など「食のビュー」をさらに高めたいということで、新設した部署でございます。

1. 2018年4月期 業績の状況 ⑦連結業績/ホテル事業

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9ページに移ります。こちらは、2018年4月期までの、連結業績およびホテル事業の業績の推移を、グラフで示したものでございます。

左側の連結業績の状況につきましては、ご覧のとおり、連結決算の開始以降、これまで着実に増収増益基調で推移してまいりました。第2次中期経営計画に計画していたように、2018年4月期は増収ではございますが、ご説明申し上げたとおり、旗艦ホテル「浅草ビューホテル」の改装、「札幌ビューホテル」の開業および改装。

そして、「高崎ビューホテル」の営業終了。ならびに、安心・安全のための投資などにより、減益となったということでございます。

また、下半期につきましては、婚礼部門の苦戦がございました。また、ご説明のとおり、人件費の増加がありまして、営業利益は期首に予想しておりましたものより、残念ながらマイナスの9,200万円(となりました)。

上期決算時の修正予想からは、マイナス1億3,300万円となっております。2019年4月期以降につきましては、再び着実に増収増益基調にもっていけると考えております。

右側につきましては、ホテル事業の推移となります。こちらも、連結でのご説明のとおりの推移でございまして、売上高が183億6,500万円、営業利益が6億200万円、営業利益率が3.3パーセントでございます。

以上となります。

1. 2018年4月期 業績の状況 ⑧施設運営事業/遊園地事業

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それでは、10ページをお願いいたします。次に、施設運営事業および遊園地事業のご説明に入らせていただきます。

左側の施設運営事業でございますが、こちらは2018年4月期の売上高が17億6,800万円、営業利益が2,100万円、営業利益率が1.2パーセントとなりました。

主に、小さな規模の事業所を展開しているといったこともありまして、利益率は低いものの、着実に営業利益を確保するという体制の構築を進めております。

今後は、個人層をターゲットとした宿泊プランの充実を図りまして、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)を中心に強化し、そして集客を図っていきたいと考えております。

右側につきましては、遊園地事業でございます。2018年4月期につきましては、売上高が12億5,600万円、営業損失が1,700万円で、2期連続の営業赤字となりました。

今後につきましては、日本ビューホテル本体による本格的なテコ入れを実施するとともに、ハウステンボスを復活させた社外コンサルチームの導入などによりまして、天候不順でも利益が確保できるような戦略・戦術を、構築していきたいと考えております。

以上でございます。

2. 2019年4月期 業績予想 ①連結業績予想

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それでは、12ページに移ります。続きまして、2019年4月期の業績予想に入らせていただきます。

連結業績につきましては、売上高が220億円、営業利益が8億円、経常利益が6億5,000万円、当期純利益が3億円を予想しております。この予想値を形成いたします要因としては、いくつかございますので、ご説明します。

1つ目は、(2018年)5月21日に開業した「大阪ビューホテル 本町」が、主に客室売上に寄与してまいります。

2つ目としましては、客室部門につきましては、訪日外国人旅行者の増加により、事業の拡大基調が継続すると思われますので、客室稼働率は高い水準で推移すると考えております。

また今期は、昨年(2017年)の「浅草ビューホテル」の全館クローズといったような、改装工事に伴う営業上の影響もございませんので、売上伸長を見込んでいるといったところでございます。

3つ目としましては、婚礼宴会部門につきましては、「高崎ビューホテル」の営業終了および、婚礼受注の伸びが鈍化傾向にありますことから、この部門は減収を想定したつくりでございます。

4つ目としましては、レストラン他部門でございますが、こちらはリニューアル効果や改装工事などの営業上の影響もなく、売上の伸長を見込んでおります。

設備投資につきましては、安全・安心のための機械・設備の更新を、継続して実施いたします。また、「大阪ビューホテル 本町」の開業経費も計上しております。

経費としましては、(主に)人手の確保です。人件費の上昇は、今後の働き方改革への準備や、優秀な人材の確保・育成を想定したものとなっております。

最後に、遊園地事業は、新たな戦略戦術によりまして、新アトラクションの導入、そして広告・PR方法の見直しを行って、収益の向上を目指し、黒字転換を目指しております。

以上が、予想値を形成する要因でございます。

2. 2019年4月期 業績予想 ②今後の取り組み

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13ページに移りまして、この業績予想に関する、第2次中期経営計画の目標値との差異についてのご説明に入ります。

ご覧のように、今期2019年4月期の業績予想は、第2次中期経営計画の業績目標と比較いたしますと、売上高でマイナス10億円、営業利益および経常利益でマイナス4億円の下方予想となっております。

今期の業績の予想は、2018年4月期前期の連結業績の結果および、経営環境の変化等を勘案・検証したものです。中期経営計画からの乖離につきましては、具体的には主に、3つの要因がございます。

1つ目に、売上高につきましては、婚礼市場の縮小による、受注状況の推移を加味しました。

2つ目に、遊園地事業の(売上高の)推移を検証し、修正したことでございます。利益につきましても、売上高の修正に伴いまして、売上原価や販管費等全般を見直しいたしました。

そして3つ目に、今後の新規展開を含めまして、人材確保・育成のための人件費の上昇を加味しております。

今期を含めまして、今後の業績を中計のペースに戻すべく(必要な)今後の取り組みは何かということについて、ご説明に入らせていただきます。

まず、婚礼部門につきましては、来館者を回復させるべくコンサルティングを導入しておりまして、集客力を回復させるということです。これとともに、(先ほど)申し上げましたとおり、「浅草ビューホテル」「成田ビューホテル」「秋田ビューホテル」にリソースを集中させまして、エリアでのシェアを高めて、業績の向上を図りたいと考えております。

それと並行しまして、会議・宴会のセールスを強化しまして、宴会場の稼働を高めてカバーしていきたいとも考えております。

続いて、宿泊部門は、レベニューマネジメントのレベルを高めるべく、コントロール体制を集約化いたしました。まずは、同じチャネルが主体となっております、「浅草ビューホテル」「両国ビューホテル」「大阪ビューホテル 本町」の3つを1ヶ所でコントロールしております。効率化とともに、さらに情報集約をすることにより、精度を高めていきたいということでございます。

また、インバウンド対応としましても、OTAのみならず、多様な販売チャネルで需要を取り込みまして、それをレベニューマネジメントで柔軟な価格帯で販売することにより、1日の売上高の最大化を図る手法を強化してまいります。

遊園地事業は(すでに)ご説明のとおり、日本ビューホテル本体のバックアップとコンサルティングの導入で、再生を図ります。

次に、私どもサービス産業にとりまして大切な、安定した労働力の確保、そして人材の登用・育成につきまして、人事制度改革を行うべく、準備を始めております。

これにつきましては、働き方改革の一環でもございます。具体的には、転勤を伴う「全国社員」と、転勤を限定する「エリア社員」に分けまして、社員のキャリアプランを明確にすることで、人材の確保・育成に繋げたいという考えでございます。

また、若手社員を中心としまして、待遇改善を含め、今後の新規ホテルの展開を見据えた取り組みを進めてまいります。

今年(2018年)4月のグループ全体でいきますと、約100名の新卒を採用することができております。来年度(2019年)につきましても、ただいま内定等を出しているところでございますが、現段階では、この4月を上回るペースで人材の獲得ができる見通しでございます。

また、いわゆる高騰した外注人件費……派遣社員(にかかる費用)でございますが、そういったものを低減させて、そして社員をきちっと備えることによりまして、人件費をきちっとコントロールしていきたいということでございます。

新規出店につきましては、国内主要都市(をターゲットエリア)に計画しておりまして、これにつきましては、正式決定の際には速やかに発表させていただきたいと考えております。

設備投資では、安全・安心の対策を継続してまいります。

また、社内的には「ビューホテルらしさ」の浸透をしっかりすることで、ブランドイメージの向上を図りたいと思います。

(今後の取り組みのご説明は)以上となりまして、申し上げたことについて、具体的な施策をきちっとPDCAサイクルで図って検証しながら、進めてまいります。

2. 2019年4月期 業績予想 ③主な設備投資計画

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14ページをお願いいたします。こちらは、2019年4月期の主な設備投資計画となります。

ご覧のとおり、さらなる安全・安心の(追及に向けた)投資が中心となりまして、着実に実行していきたいと考えております。

3. 配当と優待

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16ページに移ります。最後になりますが、株主還元についてのご説明をさせていただきます。

基本的な方針につきましては、毎期の安定配当による直接的な利益の還元と、成長投資によります、将来の利益の拡大による株価上昇での還元に努めます。この2つのバランスにより、トータル的な株主還元を図っていきたいという考え方でございます。

配当性向はこれまでと同様に、成長戦略とのバランスをとりながら、安定的に30パーセント以上(としていく)という方針です。2018年4月期の1株当たりの配当も、22円といたしました。

2018年4月期につきましては、ご説明申し上げたとおり、持続的な成長を図るための施策によりまして、親会社株主に帰属する純利益につきましては、2億9,700万円ということでございますが、安定配当を一番と考える方針でございますので、2017年4月期の配当22円を継続するという趣旨でございます。

今期2019年4月期の1株当たりの配当につきましては、22円の継続を予定しております。当期純利益は3億円という見通しでございますが、22円の配当を継続するという考え方でございます。

また、株主優待につきましても、「札幌ビューホテル」や「大阪ビューホテル 本町」の開業に伴いまして、利便性の向上を図るべく、2018年10月31日現在の株主さまへの優待より、利用有効期間を6ヶ月から約1年に延長いたします。

なお、17ページ以降につきましては補足資料となりますので、のちほどご覧いただければと存じます。

今後もさらなる企業価値の向上を目指してまいりますので、どうぞみなさまからのご指導・ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

長時間にわたりましてご清聴いただきまして、本当にありがとうございました。

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