老後をイメージする中で、将来受給できる年金額が気になるという方も多いのではないでしょうか。
筆者はファイナンシャルアドバイザーとして資産のご相談をお受けしているのですが、「年金が少ないと聞くので、元気なうちは働き続けるつもりです」といった声をよく聞きます。
2024年1月19日、厚生労働省より公表された今年度の厚生年金と国民年金の年金額は昨年比で2.7％の増額となりましたが、現在の老齢年金受給者は、実際にどのくらいの年金額を受け取っているのでしょうか。
本記事では、年金額の決まり方や年齢ごとにどのくらい受け取れるのかを一覧表を用いて確認していきます。
現在のシニア世代の年金受給額を参考にして、自身の老後生活を具体的にイメージしてみてください。
1. 公的年金制度のしくみを確認
日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2種類から成り、現役時代にどちらに加入していたかで受給できる年金額が異なります。
まずは、この公的年金制度の仕組みを確認しておきましょう。
1.1 国民年金（1階部分：基礎年金）
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律（※2024年度は月額1万6980円）
- 納付した期間に応じて、将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金（2階部分）
- 公務員やサラリーマンなどが国民年金に上乗せして加入する
- 収入に応じた保険料を支払う（上限あり）
- 加入期間や納付額に応じて、将来もらえる年金額が決まる
上図の通り、厚生年金は国民年金に上乗せして加入します。
厚生年金の保険料は、毎月の給与や賞与から天引きされます。国民年金保険料は加入する厚生年金制度にて負担されているため、別途納付する必要はありません。
では、具体的に厚生年金・国民年金はどれくらい支給されるのでしょうか。年齢別の平均月額を見ていきましょう。
