5. 老後の資産形成を意識して
今の時代、貯金のみで老後2000万円以上の資産を形成するのは難しい時代に突入しています。
また昨今の電気代の高騰も相まって、物価高騰やあらゆるものの値段が高くなってきています。
貯金だけでは物価の高騰には備えられないため、昨今話題のNISAやiDeCo等を活用することも有効です。
ただNISAやiDeCoは中身が投資信託で運用するため、元本の保証がなく上がったり、下がったりしながら資産を形成します。
最近では、ローリスクの債券運用を活用する方も多い印象です。
債券運用は決まった金利を10年や20年、約束してくれる運用方法であるため、NISAよりもリスクを抑えながら運用が可能です。
ある程度のリスクを持ちながら運用するNISAとローリスクの債券運用をバランスよく持ちながら、資産形成を行っていくことも大切です。
6. まずは老後のシミュレーションから始めよう
65歳以上の無職の夫婦世帯について、貯蓄・生活費・年金月額を見ていきました。
電気代の補助が始まるものの、一時的であるため生活が楽になると感じる世帯は少ないでしょう。物価上昇が続く今、支出額はさらに大きくなる可能性があります。
「老後のことなんてわからない」と思うのはとても自然なことですが、シミュレーションをした人とそうでない人では、老後を迎えたときの不安に差が出てきます。
今できることから少しずつ準備を始めていきましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 経済産業省資源エネルギー庁「電気・ガス価格激変緩和対策事業」
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」2024年6月21日
杉田 有毅