2023年7月28日に行われた厚生労働省の審議会では、最低賃金の全国平均が時給換算で41円引き上げられ、過去最高かつ初の1000円台となりました。
2024年においても、8月ごろを目処に審議を経て最低賃金が決定される見通しで、景気の回復を受け、最低賃金が引き上げられるのではとの声が多いようです。
総務省が公表した最新の「労働力調査」でわかる2023年時点の数値をみると、非正規雇用の職員・従業員数は2124万人。2022年と比較して23万人増加しています。
では、正社員と非正規雇用の給与差はどれほどあるのでしょうか。
本記事では、最新の意識調査をもとに「正社員」と「非正規社員」の給与事情を確認。記事の後半では「部長・課長・係長」といった中間管理職の給与事情についても調査していきます。
※金額等は執筆時点での情報に基づいています。
1. 【最新】過半数以上の企業が2024年度に非正規雇用の賃上げを予定
株式会社マイナビは、全国の企業、個人それぞれを対象に実施した「非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(2024年1-2月)」の結果を発表しました。
調査概要は下記のとおりです。
- 調査期間:(企業)2024年3月1日~3日/(個人)2024年3月1日~4日
- 調査方法:WEB上アンケートフォーム
- 有効回答数:(企業)スクリーニング調査1万7000名、本調査967名
(個人)スクリーニング調査1万9439名、本調査1585名 - リリース公開日:2024年3月29日
1.1 2024年度:既存の非正規雇用者への賃上げ予定率
調査の結果、2024年度に非正規雇用の「5%以上」賃上げを予定していると回答した企業は56.8%。
過半数以上の企業が、賃上げを予定していることがわかりました。
一方、春闘における非正規雇用の要求である「10%以上」の賃上げを予定する企業は21.5%にとどまっています。
では、そもそも非正規雇用者と正規雇用者の平均給与はどれくらい違うのでしょうか。