1. 日経平均は史上最高値更新後、反落
2024年7月12日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比1033円34銭安の4万1190円68銭となりました。下げ幅は今年最大でした。ただし、11日の東京株式市場で日経平均は3日連続で最高値を更新し、4万2224円と、終値ベースで初めて4万2000円を突破しました。急上昇したことから過熱感もあり、利益確定の売りも出て反落しました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比210ドル82セント高の4万0211ドル72セントで終えています。先週12日に2カ月ぶりに4万ドル台に乗せましたが、さらに続伸し、5月17日に付けた過去最高値(4万0003ドル)を更新しました。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。
13日に共和党のトランプ前米大統領が東部ペンシルベニア州で演説中に銃撃されて負傷しました。一般的に、このような大きな事件が起きた際には、リスク回避の動きとなり、相場が下落する傾向があります。しかし、流血しながらも拳を突き上げるトランプ氏の姿に、むしろ同氏にとって有利になるとのイメージが広がりました。トランプ氏が勝利すると、エネルギー、金融業界に対する規制緩和が進むと想定されることから関連銘柄が買われました。共和党は15日に開催した党大会で、トランプ氏を党候補者に正式指名しました。
為替は乱高下しています。11日には1ドル=161円台だった円相場が一時157円台まで急騰しました。政府・日銀が3兆~4兆円規模で円買い介入を実施したとの観測が広がりました。12日夜にも再介入したとの観測もあります。足元では円高傾向にありますが、このまま円が買われるわけではありません。むしろ、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動かない限り、再度、円売りの流れになる可能性があります。
国内では今週、18日にディスコが4~6月期決算を発表します。その後も3月期企業の決算発表が本格化します。足元では円安傾向にあるため、好業績となる企業が多くなることが期待されます。18日には、米ネットフリックス、台湾積体電路製造(TSMC)の4~6月期決算も発表されます。