2024年6月28日、厚生労働省が「令和6年4月末現在 国民年金保険料の月次納付率」を公表。
2024年4月における国民健康保険料の月次納付率(令和3年4月分の保険料)は82.0%であることが発表されました。
国民皆保険制度が採択される日本において、国民健康保険料をとくに意識せず納付している人も多いはず。そんな国民健康保険料は、年金から天引きされるお金のひとつです。
ちなみに公的年金は、2024年6月支払い分から支給額が2.7%増加しています。増額はありがたいですが、年金には国民健康保険料以外にも天引きされるお金があるので注意です。
今回は年金から引かれる「4つのお金」について確認しましょう。
1. 公的年金の仕組みをおさらい
まずは年金の基本的な仕組みを確認しましょう。
日本の公的年金は国民年金・厚生年金の2種類です。
それぞれで支払った保険料に応じて、年金をまとめて受給できる「2階建て」のシステムになっています。
1.1 国民年金(1階部分)
国民年金には、国内に住所がある20歳以上60歳未満の全ての人が加入します。
被保険者に1号・2号・3号の3種類の区分があり、図の通りに振り分けられます。
1.2 厚生年金(2階部分)
厚生年金は、会社員・公務員などが加入する年金です。
毎月保険料を会社と折半で負担し、給料から天引きされる形で納付します。
2. 2024年6月支給分から公的年金が増額
続いて公的年金の増額について振り返ります。
毎年、日本の年金は賃金や物価に応じて支給額を改定していますが、2024年6月支払い分から、支給額が2.7%増額されることになりました。
ただ、同時に物価変動率も前年に比べて3.2%増加しています。
ですから実質的な受給額はむしろマイナスに転じているとも言えるのです。
次の章では、公的年金制度の被保険者数が直近5年間でどのように推移しているのかを確認していきましょう。