4. 国民健康保険料に軽減はあるのか
先ほどの章で確認したとおり、国民健康保険はたとえ所得が0円でも支払わなければなりません。
しかし、どうしても支払えない場合はどうすればいいのでしょうか。
例えば退職した翌年などは、所得が下がったにも関わらず前年の所得をベースとした保険料が賦課されるため、どうしても支払えないというケースもあります。
しかし、そのまま未納にすれば督促料や延滞金が加算されてしまうので、まずはお住まいの市町村(特別区を含む)の国民健康保険の窓口まで相談しましょう。
筆者も公務員をしていたときは国民健康保険の相談に来られる方がいらっしゃいましたが、分割払いなどで対応することもありました。
また、解雇などによって離職を余儀なくされた方への軽減もあります。その他、災害等により生活が著しく困難となった世帯などは、保険料を減免できる場合もあります。
いずれのケースも申請が必要なので、必ず窓口に相談するようにしましょう。
さらに比較的多いケースとして、所得が未申告というケースがあります。
自営業の方で確定申告等を行っていない場合、本来であれば受けられるはずの軽減(均等割額・平等割額の軽減や未就学児にかかる均等割額の軽減など)が反映されていないケースがあるので、確定申告や住民税申告を行う必要があります。
5. 家計の見直しもしておきましょう
ここまで所得に応じたそれぞれの保険料額を確認してきました。所得が500万円という場合、保険料の年額は70万5905円となり、月額では5万8825円になります。(40歳以上の場合)。決して小さな金額ではないので、通知書はしっかりと確認しておきましょう。
今後も保険料が値上げされる可能性も想定していくと、「思ったより貯金できない」というようなケースもあるかもしれません。毎月決まった金額の貯金が苦手な方は「先取り貯金」を意識してみても良いでしょう。
これを機に、一度家計の収支の確認をしてみてはいかがでしょうか。
6. まとめにかえて
本記事では国民年金保険の仕組みや早見表をもとに所得に応じた保険料を解説してきました。
2024年度の国民健康保険料の支払いは6月から始まるケースが一般的です。実際に通知書を見て「こんなに高いの!」と落胆している方もいるかもしれません。
保険料は年々増加傾向にあり、同時には国民年金にも加入しているため、負担は決して少なくありません。老後の資金準備が不安視される中で、毎月の貯金も必要です。家計の収支を改めて確認して、計画的にお金を貯めていきましょう。
参考資料
LIMO編集部