5. FPから老後に向けた資産形成の提案
今回65歳以上の方々のデータを見てきました。安心した方もいるかもしれませんし、全然足りないかもしれないと思った方もいるでしょう。
皆さん一人ひとりが全く同じでないため、各々がご自身で考えることが大事なのです。資産形成で最も大事になるのは、「目的」と「継続」です。
目的とは、何のためにお金を貯めるのかということです。すぐに使うお金なのか、10年後に使うお金なのか、それとももっと先々のお金なのか。
それに合わせて預け先や運用方法も変わってきます。大事なのは、「何のためにお金を貯めるのか」ということです。
そして、もうひとつが継続です。運用には多かれ少なかれリスクが伴います。
共通してリスクを下げる方法は、時間を長く取るということです。途中で引き下ろしたりすると元本割れするリスクも多々あります。したがって、「継続」が大事になります。
「継続」するためには、安定した収入が必要です。安定した収入を得るためには健康も大事です。もし大きな病気や障害などが発生した場合は、予定が大きく変わってしまうでしょう。
その為に保険やご自身の健康維持のための運動、食生活なども重要になってきます。
6. まとめにかえて
今回参考にしたデータは、あくまでも参考値です。前述の通り、大事になるのは一人ひとりが未来の老後生活をどのように計画するかということです。
その為に、運用を始めることもよいでしょう。長く働けるように健康維持に取り組むのもよいでしょう。また自己育成のために何か学ぶこともよいと思います
人生の3大資金と呼ばれる「住宅」「教育」「老後」のうち、唯一ローンが組めないのが「老後」になります。皆さんの大事な老後生活、早めに取り組みをしていきましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 内閣府「令和6年版高齢社会白書」
渡邉 珠紀