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(初公開日:2023年7月9日)

「物価上昇」と聞くと、良いイメージを持つ方は少ないのではないでしょうか。今まで100円で購入ができていたものが、120円、130円支払わないと購入できない現在の日本。

物価上昇の波が押し寄せる前に「電気代の値上がり」というのも記憶に新しいですね。

日々、生活を送る上だけでも今まで以上にかかる「お金」。憂鬱な気分な方も多いのではないでしょうか。

電気代の値上がり、物価上昇のダブルパンチを食らっている最中ではありますが、実は、老後に受け取る年金額は今年増額改定となりました。

それでも、電気代の値上がりや物価上昇には追いつけていないのが現状です。

そんな老後生活の大きな収入源である年金について見ていきたいと思います。

今回はシニア世代(70歳~89歳)にフォーカスをして、年金の受給額についてお話をしていきます。

【注目記事】【低所得者や年金世帯に給付金】検討開始へ。住民税非課税世帯への10万円給付の動向や該当する目安年収を解説

1.【老齢年金】国民年金と厚生年金のしくみ

日本の公的年金は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階建てに分かれています。

【写真1枚目/全5枚】日本の公的年金制度の仕組みとは?

【写真1枚目/全5枚】日本の公的年金制度の仕組みとは?

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和5年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

上記の図のとおり、1階部分であたる国民年金には原則として、日本に住む20歳から60歳未満の方が加入します。

そして2階部分にあたるのが厚生年金。こちらは主に、会社員や公務員などが上乗せとして加入する年金です

厚生年金は国民年金と違い、加入期間や現役時代の報酬により、老齢厚生年金の支給額が決定するという仕組みになっています。

これらの年金額について、それぞれの平均額を年代別に見ていきましょう。