3.1 年金「約44万9000円」でも安心できない理由

また、気を付けたいのは44万9000円が手取り額ではない点です。現職時代と同様に年金からも税金や保険料が天引きされます。

そのため、額面が44万9000円であっても、実際に使える金額は少なくなるので注意が必要です。

実際の振込額は、年金振込通知書で確認することになります。受給する前の「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」の数字も額面での記載ですからこちらも注意をしておきましょう。

【写真3枚目/全3枚】実際の年金振込額は「年金振込通知書」でチェック

【写真3枚目/全3枚】実際の年金振込額は「年金振込通知書」でチェック

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

4. 年金振込だけではなく総合的に考える

年金制度の概要や、8月に夫婦で「約44万9000円」の年金支給が見込まれる方について解説を行いました。

約45万円と聞くと高いように思えるかもしれませんが、2ヶ月分の支給ですから決して高いとは言えないでしょう。さらに、税金や保険料が引かれるため手取り額は少なくなります。

年金振込通知書を受け取るまで正確な手取り額は分からないので、ねんきん定期便やねんきんネットの数字も少なく見積もる方が良いでしょう。

年金だけでは足りないと感じる場合には準備が必要です。例えば、国もiDeCoやつみたてNISAなど資産運用を支援する制度を拡充しています。

資産運用にはリスクも伴いますが、預貯金には無いリターンも期待出来ます。どの程度のリスクまで許容できるかしっかり情報収集をしておきましょう。

今年度の年金は増額されましたが、今後は減額の可能性もあります。長生きの時代ですから、自分のお金は自分でしっかりと準備をしていきましょう。

参考資料

徳原 龍裕