2. 「国民年金と厚生年金」2024年度、標準夫婦の年金額例は23万483円

2024年度、年金額は以下のとおり改定され、6月14日に初回支給となっています。

令和6年度の年金額例

令和6年度の年金額例

出所:日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」をもとにLIMO編集部作成

  • 国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分※1)
  • 厚生年金:23万483円(夫婦2人分※2)

※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円

※2平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

ただし、この夫婦の年金は「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合」に「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」が受け取れた場合の年金額例となります。

夫婦ともに国民年金であれば、満額を受給できたとしても夫婦で「月額13万6000円」となり、モデルケースよりも大幅に受給額が少なくなるでしょう。

また総務省「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表2023年」によると、65歳以上単身世帯の毎月の消費支出額は、男性で月額平均15万1182円・女性で月額平均14万8028円となっています。

この数値から、国民年金のみを受給している場合には年金だけで生活するのは難しいでしょう。

実際に、2024年3月に公表された内閣府「生活設計と年金に関する世論調査」によれば、老後「全面的に公的年金に頼る人」は26.3%となっており、7割以上の人が公的年金のみに頼らず生活していることがわかりました。

年金が増額改定したとはいえ、物価高の影響も相まって余裕のある生活ができているシニアは少ないのかもしれません